動脈硬化閉塞症で入院したハルオ。
拘縮した足にはもはや血液がうまく循環せず
このまま腐るのを待つか、切断か
しかないのだという。
あ~ん、ハルオ。
どんな身体になってもいいから、早く帰ってこ~い。
アナタの身体介護はラクではないけれど
いないとやっぱり寂しいわ。
さてさて、ハルオの不在を寂しがっているのは
私たち職員だけではない。
彼の妻であるケイコ
重度の認知症を患うケイコも
どうやら夫がいないらしいことに気づき
ますますおかしな行動を見せ始めている。
毎晩のことだ。
排泄介助に行くと、部屋にケイコがいない。
またハルオの部屋だな。
隣のハルオの部屋を覗くと、ケイコは必ずそこにいる。
しかも、なぜかベッドサイドの床で放尿、あるいは脱糞。
それをなかったことにしようとして
手や足、その辺にあるタオルやオムツを使い
尿や便で汚れた床を拭いている。
(いや、正しくはグチャグチャにしてくれている)
マーキングか!?
ここは私の大切な人の部屋!と主張しているのか!?
夜勤中にそれをやられると泣きたくなるが
ケイコが気の毒で
私たちは黙々と片付ける。
ハルオよ、どうかケイコより先に死なないでくれ。
拘縮した足にはもはや血液がうまく循環せず
このまま腐るのを待つか、切断か
しかないのだという。
あ~ん、ハルオ。
どんな身体になってもいいから、早く帰ってこ~い。
アナタの身体介護はラクではないけれど
いないとやっぱり寂しいわ。
さてさて、ハルオの不在を寂しがっているのは
私たち職員だけではない。
彼の妻であるケイコ
重度の認知症を患うケイコも
どうやら夫がいないらしいことに気づき
ますますおかしな行動を見せ始めている。
毎晩のことだ。
排泄介助に行くと、部屋にケイコがいない。
またハルオの部屋だな。
隣のハルオの部屋を覗くと、ケイコは必ずそこにいる。
しかも、なぜかベッドサイドの床で放尿、あるいは脱糞。
それをなかったことにしようとして
手や足、その辺にあるタオルやオムツを使い
尿や便で汚れた床を拭いている。
(いや、正しくはグチャグチャにしてくれている)
マーキングか!?
ここは私の大切な人の部屋!と主張しているのか!?
夜勤中にそれをやられると泣きたくなるが
ケイコが気の毒で
私たちは黙々と片付ける。
ハルオよ、どうかケイコより先に死なないでくれ。