ちかさんの元気日記

辛いことを乗り越えて元気に生きている私“ちかさん”の
涙と怒りと笑いの介護記録。

ハルオ、入院!

2018-04-03 23:26:46 | 日記
ハルオに異変がおきている。

※もしかしてたまにこのブログを読んでくださっている
貴重な読者には申し訳ないが、改めてハルオの紹介を。
ハルオとは、全身拘縮のため食事以外は寝たきり、しかも
耳の聴こえがすこぶる悪い96歳男性で、もう一つ言うなら
激しい認知症・ケイコの夫である。

彼がコール魔、叫び魔と化したのは
桜のつぼみが膨らみかけていたころのことだった。

夜間にコールボタンを連打しては
「起こしてくださ~い!」。
今は夜中ですよぉ、寝ていてくださいね。
そう言っても
「ぼかぁツンボだから、聴こえねえんだよ。まいったなあ」
と、返してくる。

そのうち、連打が止む。
やっと寝たか。

いいや、そうではない。
エレベータで彼の居室のあるフロアまで降りると
野太い声を張り上げて「お~い、お~い!」と叫んでいる。

これじゃ、近隣の利用者まで起きてしまう。
あわてて居室に向かい、彼と相対する。

ハルオさん、なぜ叫ぶの?いったいどうしたいの?
すると「いやね、起きて体操でもしようと思って」。

おい、ハルオ!
お前は日中、車椅子で食堂に連れて行こうとすると
「ぼかぁ寝ていたいんだ。寝かせてくれよお」と懇願するのに
なぜ、夜間に起きたがる!?

そんな夜が2、3週間ほど続き・・・

今月に入ってから、ますますハルオがおかしくなってきた。

車椅子に移乗して食堂に行こうとすると
「ちょっと待って。その前にトイレに行ってきます」
(おいおい、お前は寝たきりなんだぞ~~)

あんまり叫ぶので居室に行ってみると
「会社に行かないといけないんだ。後輩が待ってるから」
(おいおい、お前は何十年も前に引退してるんだぞ~~)

ハルオさん、何年生まれでしたっけ?と問うと
「明治元年です」
(おいおい、お前は150歳か!?)

ちょいとおかしい。
そこで今日、病院に連れて行った。

検査の結果、なんとハルオは閉塞性動脈硬化で
痛みを訴えていた足には血栓ができていた。

おかしな発言も、どうやらそれが原因であるらしい。

ありゃりゃ、事態はそこまで深刻だったのか。
高齢者のおかしな言動を見ると
認知症になってしまった!
認知症が進んでしまった!と考えがちだけれど
重篤な病気が要因となっていることもあるんだなあ。

本人や家族には申し訳ないが
こちらとしてはいい勉強になりました。

明日から入院が決まったハルオよ、どうか元気に帰ってきておくれ。
介護は大変だけど
アナタがいないと、私たちはさびしい。