ちかさんの元気日記

辛いことを乗り越えて元気に生きている私“ちかさん”の
涙と怒りと笑いの介護記録。

看取り

2017-10-22 01:16:22 | 日記
カニエさんは末期癌。
まだ60代の男性なのだが
もはや癌は脳にまで転移しており
家族がウチでの“看取り”を希望して9月に入居してきた。

入居当時はまだ自力で歩き、食事もとれていた。
ところが今月に入ってから急激に衰え始め
食事はとれても数口
歩こうとして転倒、転倒
発語も支離滅裂で、コミュニケーションが取れない状態だ。

それでも、人間の生命力のなんと強いことか。

余命3日と告げられたのは2週間前のこと。
そのときでさえ主治医は言ったものだ。
「この状態で生きているのは奇跡です」と。

正直言って、介護するこっちはキツイ。

医師や看護師が常駐していない環境で
本人や家族が治療も緩和ケアも希望しない状況で
“看取り”だけをお願いされているのだ。

日に日に弱っていきながらも
必死に生き続けているカニエさんを
私たちは見守っていくしかないのである。

カニエさん、もう、頑張らなくたっていいよ。

彼に向かって心でそうつぶやく私は間違いか?

ああ、今日は夜勤。
カニエさんの手を、ギュッと握り締めよう。