青梅鉄道公園で保存されているE10形蒸気機関車です。
国鉄で最後に新造された蒸気機関車です。
因みに同時期に造られたC62はD52からの改造扱いとなっています。
福島ー米沢間の板谷峠用として昭和23年(1948年)に5両のみ製造されました。
急勾配に対応するために動輪を5組持つ異色の蒸気機関車です。
そして、日本の蒸気機関車の中でも最大級のボイラーを持っています。
プロ野球選手に例えるなら期待の大型新人と言ったところでしょう。
板谷峠は翌年の昭和24年(1949年)に電化され、E10は九州の肥薩線(人吉ー吉松間)へ転属されますが、大型機関車故、軌道(線路)を傷めると言うことで、僅か半年で北陸線に転属されました。
最後は米原ー田村間の直流電化区間と交流電化区間の接続用の機関車として運用され昭和37年(1962年)に引退しました。
大物ルーキーとして期待されながら大成しなかった不運のプロ野球選手の様です。