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51.Cuba

2007-09-29 23:02:59 | 『万国巡覧記』

キューバ共和国
(Republic of Cuba)


1.面 積  110,922平方キロメートル(本州の約半分)
2.人 口  1,124万人(2006年国家統計局)
3.首 都  ハバナ
4.民 族  ヨーロッパ系25%、混血50%、アフリカ系25%(推定)
5.言 語  スペイン語
6.宗 教  宗教は原則として自由
7.主要産業 観光業、医療サービス、農業(砂糖、煙草、柑橘類)、鉱業(ニッケル)、水産業
8.GDP 44,064百万ペソ(2006年国家統計局)
9.一人当たりGDP 3,483ペソ(2006年国家統計局)
10.通貨・為替レート キューバ・ペソ及び兌換ペソ、1兌換ペソ=1.08米ドル(公式レート)=約24キューバ・ペソ(実勢レート)(2007年6月現在)
11.3文字コード CUB
(外務省HP)

キューバといえば、あまりよいイメージがないのは、わたしがいかにアメリカに感化されているかということでしょうね。

キューバ本島と「青年の島」、そして1600あまりの小島より構成されるキューバは、1492年にイタリア人航海士、クリストファー・コランバス(1451?~1506)によって、欧米人として初めて発見されました。
現地民は、16世紀初めに上陸したスペイン人たちによる使役や疫病によって、早々に絶滅(!!)してしまったらしいですが、スペインと中南米との中継地点という好立地により、キューバは空前の発展を遂げます。
19世紀に、隣島の仏領サン・ドマングがハイチ共和国として独立すると、それまでサン・ドマングが担っていたサトウキビ栽培が、キューバ島へと移り、キューバは一躍世界最大のサトウキビ産地になりました。
その後、葉巻の生産でも大きな利益を得るようになると、キューバに入植してきたスペイン人たちは、本国からの独立を望むようになります。
1868年から独立闘争が始まり、一時の休戦やアメリカの介入(米西戦争、1898)などを挟んで、1902年にようやく独立を為すことができました。
しかし、この独立は、厳密に言えば支配国がスペインからアメリカに切り替わっただけの、上っ面だけの独立でした。
国内に米国基地が設置され、資本的にもアメリカ企業に支配されているような感じでしたから、当然のように反米感情が悪化し、国内反乱が起きます。
独立間際で、まだ脆弱な政治体制だったキューバ政府に鎮圧する力はなく、皮肉にもアメリカの介入を許すことになったのです。
1929年の世界恐慌を機にして、さらに親米路線をとるようになりましたが、一方アメリカの方では、カリブ海諸国とのつきあい方の再考を迫られ、じょじょに距離を取るようになります。
1952年、フルヘンシオ・バティスタ(1901~1973)がクーデターで政権を奪取すると、キューバのアメリカ支配は最高潮に達したと言います。
そこで登場したのが、だれあろうフィデル・カストロ(1973~)と、アルゼンチンの医師だったチェ・ゲバラ(1928~1967)でした。
カストロは、バティスタ政権下では政治犯として収監され、その後にメキシコに亡命していました。
1959年、カストロは2年に及ぶゲリラ戦の末、とうとうバティスタを国外に追い出すことに成功。
ここに、キューバ革命がなったのでした。
その後は、反米親ソ路線を歩みます。1962年には、世に名高いキューバ危機などを起こすなど、緊張は依然として高いままです。
反面、アメリカから長年経済制裁を受けており、生活は困窮していると言います。また、隣国アメリカへの亡命者も増えているようです。

キューバといえば、見所が多い、実に文化豊かな国という印象です。
例えば、ラテン音楽の中枢ですね。
名高いのは、名ギタリスト、ライ・クーダー(1947~)の「ブエナ・ビスタ・ソシアル・クラブ」。
それから、ラテン音楽の代表格・マンボですね。
しかし、わたしにとってはキューバといえば野球の、“超”がつくほどの強豪国。
1992年のバルセロナ五輪では、決勝戦で日本を粉砕。金メダルを獲得。
96年のアトランタ五輪でも金メダルを取りますが、2000年のシドニー五輪では、史上初めてオランダに敗北。決勝戦では、アメリカに敗れて銀メダルに終わりました。
2004年アテネ五輪では、予選リーグで日本に負けたものの、金メダルを奪取しました。
記憶に新しいワールド・ベースボール・クラシック(2006)では、決勝で日本に破れはしましたが、立派な準優勝を飾ることができました。
一時期は、敵対国アメリカでの開催ということだったので、キューバの出場も危ぶまれましたが、キューバの出場しない野球版ワールドカップなんての、いうなればサッカーでいうブラジルとかイタリアが出ないようなもんですからね。
関係もないのに、けっこうやきもきしたのを覚えています。
『実況パワフルプロ野球11超決定版』(コナミ)のサクセスモードでは、世界の強豪国と戦う「全日本編」が追加されているのですが、その中でも強豪として立ちはだかるのは、やはりアメリカとキューバでした。

そんな野球が、2012年ロンドン五輪の競技から除外されると言うことで、ひじょうに残念ですね。
とはいえ、キューバは野球だけが強いわけではありません。
ボクシングやバレーボールなどは、世界屈指の実力を持っています。
日本だって、この間の世界柔道は残念でしたが、柔道や水泳など注目の競技がありますから、これに悲観せずに、まずは野球人気の向上に目を向けて欲しいと思います。


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