さじかげんだと思うわけッ!

日々思うことあれこれ。
風のようにそよそよと。
雲のようにのんびりと。

56.Commonwealth of Dominica

2009-02-08 20:57:08 | 『万国巡覧記』

ドミニカ国
(Commonwealth of Dominica)


1.面 積  750平方キロメートル(奄美大島とほぼ同じ)
2.人 口  7.2万人(2006年 世銀)
3.首 都  ロゾー
4.言 語  英語(公用語)、フランス語系パトワ語
5.民 族  アフリカ系、ヨーロッパ系、シリア系、カリブ族
5.宗 教  キリスト教(カトリック、プロテスタント等)等
6.主要産業 農業(バナナ、ココナツ、柑橘類)、観光業、製造業(石鹸等)
7.GNI 287百万ドル(2006年 世銀)
8.一人当たりGNI 3,960ドル(2006年 世銀)
9.通貨・為替レート 東カリブ・ドル(EC$)、1米ドル=2.7EC$(固定相場制)
10.3文字コード DMA
(外務省HP)


世の中に、同じ名前を持つ国はいくつかあります。
例えば、既出のコンゴ。コンゴ共和国とコンゴ民主共和国。
アメリカ領サモアと、その隣にある国としてのサモア。
それから、野球が強いことで有名なドミニカ共和国と、今日紹介するドミニカ国です。
まぁだいたい似たような名前なのに国が違うというのは、これは植民地時代に治めていた国が違うというのが多いのですが、二つのドミニカについても同じです。
ドミニカ共和国は旧スペイン領、ドミニカ国は旧英領で、今でもイギリス連邦の一員です。
ちなみに、英名のCommonwealthは、「連邦」という意味になります。。

ヨーロッパ人が初めて島に上陸したのは、1493年。クリストファー・コランバス一行だったといいますから、カリブ海に浮かぶ諸島の中でも、ごく早い時期だったんですね。
フランスの植民地となったのは、1635年。1763年、イギリスとフランスによる北米植民地戦争の和平条約でありパリ条約が締結されると、イギリス領となります。
独立は1978年ですから、実に200年もの間、イギリスの統治下だったわけですね。
その間、他のカリブ諸国と同様、先住民に対する凄惨な歴史があるわけです。
ドミニカ国は、「カリブの植物園」といわれるほど自然豊かな土地です。

今日は、今までも幾度となく出てきているカリブという言葉。
一般的にカリブといえば、南北アメリカに挟まれ、アメリカ大陸の中央の、細い部分の東側の海やそこに漂う島々のことをいいます。
その由来は、地域に先住していたカリブ族に由来します。
カリブ族というのは、カリブ海に浮かぶ島々に先住民族の包括的な呼び名に過ぎません。
カリブ語を話すインディオという認識でいいと思います。
ちなみに、日本人を言語学的に分類するとアルタイ語とか、オーストロアジア語族などになるようですが、これには。
同様に、カリブ語族インディオであると。
カリブ族といえば、まず思い浮かぶのは戦闘的であるというイメージ。
食人を表すカニバリズムという単語は、カリブが語源だといいますから、どれだけ当時の欧州人が恐れおののいていたことか。
バーベキューやハリケーンも、元はカリブ語だそうです。バーベキューは「丸焼き台」という意味ですし、ハリケーンはカリブの「荒ぶる神」だそうです。
わたしはそのカリブ民族についてはまったくわかりませんので、何とも言えないのですが、カリブの島にたどり着いた欧州人たちにとって、どれほどのカルチャーショックであったかは想像に難くありません。

ちなみに、カリブ族は今や数が少なくなり、絶滅寸前だそうです。北米のインディアンと同様の運命をたどっているわけですね。
もちろん、カリブ族の皆さんも今は欧州的な生活を営んでおられるそうなので、そんな凶暴なイメージなんか、今は昔の話です。


最新の画像もっと見る