さじかげんだと思うわけッ!

日々思うことあれこれ。
風のようにそよそよと。
雲のようにのんびりと。

ブログパーツ。

2007-05-31 20:20:27 | 
gooで、ブログパーツがつけられるというので、試しに張ってみました。
いろいろと制限があるそうで、魅力的なパーツがあまりありませんが、試しに貼り付けてみました。
ディズニーのブログ時計って代物らしいです。
…まぁ、地図やランキングを貼り付けるよりも有用かも知れません。
……。
………。
あまり、意味がないかも知れません。

四十八

2007-05-29 22:54:41 | 『おなら小説家』
恵美が戻ってくるまで、あと二日。
草田男は、未だに自分の納得のいく文章を書けずにいた。原稿の締め切りも、近づいてきていた。
この一週間、満足に寝ていない。目をつぶれば、漠然とした不安が視界を覆い、うなされて起きることも珍しくはなかった。
そんなときには喉がからからに乾いて、水を飲んでも乾きは癒えない。
何をするでもなく机に向かい、じっと目をつむり考える。
話の展開を、ではない。自分の文章の、真の美とは何かを、考えるのである。

その日も、うなされて起きた。
時計は午前3時半を指している。今日はもう、これ以上眠れそうもない。
かといって、いつも通り机の前に座っていても、前進は望めそうもない。
草田男は服を着替えて、家を出た。
どこに行く当てもない。しかし、歩いた。
かれこれ、どれぐらい歩いたか。時計を見れば、5時にならんとしている。もう始発の電車が動き始めてもおかしくない時間である。
草田男は、自分が今どこにいるかを確認すると、最寄りの駅に赴いて、出発しようとしている電車に飛び乗った。
上りか下りか、それすらわかっていない。
草田男には時間がなかった。しかし、時間を惜しんでいる暇はない。
明日には、恵美が戻ってくる。
それまでに自分の感性を取り戻さなければならない。

草田男の乗った電車は、東京を出て神奈川を抜け、静岡へと入っていった。
熱海の名を聞くと、草田男は飛び降りた。
考えなど、ない。
しかし、草田男の足が自然と動いた。動いて、飛び降りたのであった。

ビッゲスト・マーラーのはなし(4)

2007-05-28 21:35:03 | 
王国と北の将軍が率いる侵略軍との戦いが始まりました。
正体を隠したビッゲスト・マーラーの勇敢な活躍により、王国が優勢に戦いを進めました。
今にも北の将軍ののど元に迫らん勢いです。そのときでした。
ビッゲスト・マーラーの目の前、甲冑に身を固めた騎士が立ちはだかりました。
左手には鋼の盾、右手には手斧を構えていました。
戦死の本能といえるでしょうか。ビッゲスト・マーラーとは知らないはずですが、ビッゲスト・マーラーを見つけると、持った手斧をビッゲスト・マーラーに向けて投げつけてきました。
ブオンブオンと唸りながらとんでくる手斧を、ビッゲスト・マーラーはうまく受け止め、突進してきた別の騎士に対して投げつけました。
盾を構えた騎士は、腰の剣を引き抜き、突っ込んできました。
ビッゲスト・マーラーは、両手持ちの剣を構え、待ち受けます。
力任せに振り下ろす騎士の剣は、ビッゲスト・マーラーにはじかれます。ビッゲスト・マーラーは、はじいた剣で騎士をなぎ払おうと振り回します。
騎士は、盾で剣を防ぎますが、伝説のビッゲスト・マーラー王の力は凄まじく、ずしゃと倒れ込みます。
なおも追い打ちをかけるビッゲスト・マーラー扮する仮面の騎士の攻撃を、剣と盾と防ぐ、北の騎士。
そのとき、ビッゲスト・マーラーの足下に、小さな石がありました。
ビッゲスト・マーラーは、その石につまづき、その場にごろりと転んでしまいました。
これは好機と北の騎士は体制を立て直し、一気に攻勢に打って出ました。

14.南甲府

2007-05-27 22:00:59 | 山梨観光マップ

今回から、山梨県四本目の路線…身延線に入ります。
その最初は、南甲府です。
その名の通り、甲府の南にある駅です。

南甲府 minamikofu

物 件

種 別

価 格

収益率の変化

1段階

2段階

3段階

サッカーチームグッズ

商業

2000万

5%

10%

15%

スーパーマーケットチェーン

商業

3000万

?%

?%

?%

老舗醤油工場

食品

8億

1%

2%

3%

スポーツ公園

商業

30億

3%

4%

5%

イベント会場

商業

35億

1%

2%

3%

テレビ

商業

37億

1%

2%

3%


サッカーチームグッズ屋のサッカーチームとは、もちろんヴァンフォーレ甲府。
老舗醤油工場とは「テンヨ武田」さん。県内最大手の食品製造会社です。
主な商品は、その名を冠した「テンヨ醤油」、だしつゆ「ビミサン」などです。
スポーツ公園は、「小瀬スポーツ公園」。ヴァンフォーレ甲府のホームグラウンドのサッカー場のほか、武道館、野球場、スポーツジム、スケート場、体育館などの運動施設が充実しています。
イベント会場は、「アイメッセ山梨」さん。県下最大級のイベント会場です。大きいものから小さいものまで、様々なイベントが行われます。
最後に、テレビ局。これは「UTY」さんです。TBS系列の番組を多く放送する局で、また局独自の番組も、魅力的なものが多いと思います。

あまり、魅力的な物件がないというのが率直な感想ですが…。しかし、我が家の最寄り駅なので、登場を願ったというわけです。

さて、次回は…
リニア開通後は「新甲府」!?
国母です。


ビッゲスト・マーラーのはなし(3)

2007-05-25 22:26:40 | 
王国の軍隊をちりぢりにさせてしまった謎の助っ人(もちろん、その正体はビッゲスト・マーラー王)の話は、すぐに今の王様の耳に届きました。
そのころ、王国は北の将軍が治める国から、宣戦布告を叩きつけられ、大変困っていたのでした。
それまではビッゲスト・マーラーがいたために、手を出しかねていたのですが、その王が追放されたとあって、いよいよ国を取る機会と意気込んでいたのでした。
王国は、それまで国を治めていたビッゲスト・マーラーと違って、並の大きさしか持たぬ者が治めており、王国は窮地に立たされていました。
並の王は、耳にした謎の助っ人を連れてきて、我が軍に加勢させるように命令をしました。
そこでビッゲスト・マーラーは、仮面をかぶり正体を隠した上で、戦に加わることにしました。

いざ戦いに赴くその前に、王は高名な占い師を尋ね、自分の運命を尋ねました。
占い師は、「この上なく小さき者に気をつけろ」という不吉な助言を受けました。
それが何を意味するか、ビッゲスト・マーラーにはわかりませんでした。

銀河漂流バイファムのDVD

2007-05-24 21:25:42 | 

『銀河漂流バイファム』というアニメを知っていますか。
わたしが、私上最も好きなロボットアニメなのですが、内容的にはロボットアニメとは言い難いところもあって、でも骨太なストーリーのしっかりしたアニメで、わたしは大好きでした。
といっても、わたしが見たのは再放送です。
しかし、再放送を見て、一度で気に入ってしまいました。
そのうち、お金に余裕ができたらビデオを借りてみようと思っていたのですが、すっかり頭の片隅に追いやられておりました。
ところが、ある日某レンタル店に行くと、ばっちりDVD化されているではありませんか!
そこで、そのとき行われていたレンタル半額キャンペーンを駆使して、すべて借りてきてDVDを見ているわけです。
というわけで、今も絶賛視聴中ということで、今日はこの辺にして、ゆっくり見たいと思います。


ばかものよ

2007-05-23 21:55:37 | 
自分の感受性ぐらい
         茨木のり子

ぱさぱさに乾いてゆく心を
ひとのせいにはするな
みずから水やりを怠っておいて

気難しくなってきたのを
友人のせいにはするな
しなやかさを失ったのはどちらなのか

苛立つのを
近親のせいにするな
なにもかも下手だったのはわたくし

初心消えかかるのを
暮らしのせいにはするな
そもそもが ひよわな志にすぎなかった

駄目なことの一切を
時代のせいにはするな
わずかに光る尊厳の放棄

自分の感受性ぐらい
自分で守れ
ばかものよ


これは、詩人の茨木のり子(1926~2006)の代表作「自分の感受性ぐらい」という詩です。
国語の教科書にも掲載されていたことがあるようなので、知っている人も多いことでしょう。
ところが、わたしがこの詩を読んだのは、つい一昨日のことでした。
最後の「ばかものよ」まで読み終わると、背中に汗がどっと噴き出し、頭の中がぐわんぐわんと鳴り響いて、しばらく呆然としてしまいました。
日頃、「すべての責任は、すべて自分にある」と考えているわたし。
しかし、それがいかに建前であるかを知りました。
常に心に刻んでいれば、そんなにショックを受けるはずがありません。
これほどまでに心を突かれたのは、文芸作品ならば、今までにはありません。

個人的には、中学生にはまだ早い。高校生~20歳ぐらいの人に一度は読んでもらいたいと思います。

41.China

2007-05-22 22:36:07 | 『万国巡覧記』

中華人民共和国
(People's Republic of China)

1.面 積  960万平方キロメートル(日本の約25倍)
2.人 口  13億1,448万人(中国国家統計局2006)
3.首 都  北京
4.民 族  漢民族(総人口の92%)及び55の少数民族
5.言 語  漢語(中国語)
6.宗 教  仏教・イスラム教・キリスト教など
7.主要産業 繊維、食品、化学原料、機械、非金属鉱物
8.GDP 20兆9,407億元(2006年)(数値は中国国家統計局)
9.一人当たりGDP 1,700ドル(2005年)(数値は中国国家統計局)
10.通貨・為替レート 人民元、1ドル=約7.8087元(2006年末)(数値は中国国家統計局)
11.3文字コード CHN
(外務省HP)

アジア随一の大国、次世代経済大国BRICsの一角である中国は、その歴史の長さは万人が万人、知るところです。
何せ、「中国5000年の歴史」。重みが違います。
原人の化石すら見つかっている中国では、黄河・長江に挟まれた土地では文明が発達し、世界4大文明にすら数えられています。
中国最古の王朝といえば、伝説上では夏、学問的には殷(商)ですね。その後、周が国を乗っ取って政権を奪取するわけですが、その過程が清代になってから『封神演義』という書物にまとめられたわけです。
春秋戦国時代という荒れに荒れた時代を統一したのが秦。その後、前漢がなり、新・後漢と連なり、三國時代を経て、西晋となります。
後漢から西晋までの移り変わりが詳しいのが、陳寿(233~297)の書いた『三国志』(280~290頃)で、その時代に話題を得て、長く伝えられてきた講談を小説にまとめたのが明の羅貫中(1330?~1400?)で、『三国志演義』を著しました。
羅貫中といえば、『演義』の他にも、同じく講談話をまとめた『水滸伝』が有名です。
『水滸伝』は、西晋からおよそ千年後、宋代に起こった出来事が元になっています。
その間には、五胡十六国時代や隋・唐・五代十六国時代などが挟まります。
その後は、元・明・清と王朝が続いて、中華民国となって初の共和制国家が成り立ちます。その中華民国は1949年に大陸を追われ、台湾に移りまして、現在に至ります。まぁ、台湾は、また別の話ですが。
一方、中華民国を追い出した後の大陸は、毛沢東(1893~1976)主導の国造りが進められ、中華人民共和国となりました。
ご存知の通り、この中国と日本の間には、問題は山積みです。まぁ、そういう話に及ぶのはわたしの意図しないことですので、ここではやめにしましょう。

さて、中国といえば、わたしの中では魅力的な歴史と奇々怪々な文学作品の数々なのですが、少し変でしょうか。
中国四大奇書といえば、先述の羅貫中作『三国志演義』『水滸伝』、明の呉承恩(1504?~1582?)の『西遊記』、また明の謎の作家、蘭陵笑笑生(?~?)が著した『金瓶梅』。あるいは、『金瓶梅』の代わりに、清に成立した『紅楼夢』を加えることもあります。『紅楼夢』の作者は、清の曹雪芹(1715~1763or64)といわれています。
この五書の中で呼んだことがあるのは、『三国志演義』『水滸伝』『西遊記』だけですが、そのどれもが日本にはない、魅力にあふれた作品です。
この感覚は間違ったものではないようで、多くの日本人に認められていると思います。
ゲーム、漫画、テレビドラマなど、媒体を変化させつつ、着実に浸透しているようです。

ところで…思うんですよね。
結局、発端なんてのは些細なことでいいんだと。
お互いの文化に興味を持つきっかけってのは、『三国志』だろうが『水滸伝』だろうが、アニメだろうがコスプレだろうが、あるいは戦争だろうが。
気がついて行動するのがベストですが、気にすら付かないのが一番悪い。
それと同じで、お互いに興味を抱かないのが、一番望ましくない状態です。知った上で、好きだの嫌いだのいう方が、健全だと思うんですよね。分かり合えるのが、一番だというのは当然です。
だから、まずは知ることから始めましょう。
もちろん、自分の国のことを知っているのは、大前提として。
「よく身の程を知れ」ってことですよね。
その上で、ぶん殴ろうが裁判で訴えようが、何をしてもいい気がするんですよね。殴り合って見えてくる真実もあるでしょうから。


四十七

2007-05-20 20:57:12 | 『おなら小説家』
書いた。
草田男は、ただひたすら書いた。
書いては消し、書いては消しを、愚直に繰り返した。
しかし、浮かぶ言葉は「恵美の感性」そのものであった。
一体どれほど長い間、恵美に頼ってきたのか。

草田男の感性を取り戻すという、この作業が燃圓の真ん中に草田男を帰ってこさせるための、そんな役割を担っていたのかも知れない。
考えてみれば、現在の草田男は恵美なしではあり得なかった。
政略ともいえる結婚後、彼の裏側に徹し、支え、助けてくれた。
いつの間にか、それが当たり前になり、「頼る」だけでは済まなくなっていた。乳母車に乗せられ押されて散歩する子どもと化していたのだ。
いうなれば、「退化」していた。
常に進化を続けてきた人間にあるまじきことだと、彼は思っていた。

恵美という人物は、もし生まれる時代が違っていて、その性格さえも違っていたならば、稀代の芸術家となっていただろう。
何せ、彼女の感性はすべての芸術を網羅している。
それは、燃圓の小説はもちろん、彼女が趣味で始めた刺繍の世界でも認められたことが証明している。
きっと、どの芸術分野に進出しても、彼女は一流の成果を収めるであろう。
それをしないのは、彼女に功名心とか野望というものがないからであろう。
それを損と思うか、個人の自由と思うかで、その人の人生は変わってくる。

草田男は…そんな恵美を、あまり気にしてこなかった。
いや、恵美があえて影を潜めていたことにも気付かず、川にたゆとう船のようにふらふらしていたに過ぎなかったのである。
彼は、彼のこれまでの半生をとても情けなく思った。