さじかげんだと思うわけッ!

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横浜訪問記 前編

2009-08-22 22:17:45 | 旅行記

先日、たびたび登場してくる修善寺のK・平塚のO・磐田のMとわたしの四人で、横浜にいってきたのでその話をしましょう。
一昨年には神戸で遊び、去年は岐阜ではしゃいだわたしたちでしたが、残念ながら今年はわたしがヘタレなばかりに長い休みが取れないことになり、じゃあ日帰りながら、横浜でうまいものでも食おうじゃないかという話になりました。
いつものことながら、計画はKに任せて、わたしは北京ダックを食いたいなどと無責任なことをいうばかりでした。
しかし、これがその後に起こる、恐ろしい体験の伏線となっていたのです…。

横浜といっても遠いですから、集合時間は正午。横浜駅中のドトールコーヒーでした。
わたしは甲府から特急で八王子。八王子から横浜線で横浜に向かいます。まぁ二時間半ぐらいですか。
11時半には横浜駅について、その後にKとMと合流します。
残念ながら、Oは仕事の都合で夕方になってしまうということでした。
まず、飯を食わねばということで、Kが前々からわたしたちを連れて行きたいところがあるというので、向かいます。
横浜のグルメといえば、和食でも洋食でもない。ラーメンです。
そして、Kが連れて行きたいというのは、家系ラーメンの源流といわれる「吉村家」だったのです。
横浜家系ラーメンといえば、ラーメンに疎いわたしですらテレビなどで見聞きしたことがある、有名なラーメンの系統です。濃厚な豚骨醤油スープに、食べでのある太ストレート面が特徴だそうです。
わたしなどは、ラーメンにはあまり頓着がないのです。麺よりも飯を好みまして。
例えば、中華料理屋に入ってもチャーハンや天津飯。イタリアンでもドリアやライス。そば屋に入っても天丼を頼むような、そんな野郎なのです。
今時のラーメンというのは食券を買うということすら知らず、そのシステムに驚きました。田舎者なもので、メニューを見て頼むという方式しか知らなかったのです。
そんなわたしにラーメンの味が分かるだろうかと心配だったのですが、大変においしくて驚きました。
もともと豚骨ラーメンが好きでしたし、味もあっさりよりはこってりがいい人間ですから。
きっと、家系ラーメンと相性がよかったんだろうと思います。
わたしが頼んだのは、ラーメン(630円)でしたが、もうこれだけでお腹いっぱい。
オプションで何かつけることはできそうにありませんでした。

三人満足して吉村屋を出ますと、次の目的地へと向かいます。
これからどこに行くかといいますと、パシフィコ横浜で行われています『海のエジプト展 ~海底からよみがえる、古代都市アレクサンドリアの至宝~』展に行くのです。
これはKのリクエストで、前々から見に来たがっていたのでした。わたしはこういうのが好きですから、もちろん二つ返事だったのでした。
横浜駅からみなとみらい線に乗って、みなとみらい駅へ。そこからしばらく行くと、帆船をかたどったような不思議な形の建物が見えてきます。
パシフィコ横浜なんて、テレビなんかでよく聞きますけど、実際に見るのはこれが初めてでした。いやぁでかい。世界最大級のコンベンションセンターというのも、伊達ではありませんね。
行ったのは平日でしたが、何でも飲食店開業希望者向けの展覧会をやっていたらしく、すごい人だかりでした。
『海のエジプト』展が行われていたのは、展示ホールD。平日と言うこともあり、混み具合はそれほどでもなく、この規模の展示会としては空いていた方ではないかと思います。
子ども向けのキャラクターがいて、そのうちの潜水服を着たおじいさんがいたのですが、その人に髭が生えているので「神戸のNだ」などと笑っていました。
別に全然似ていません。共通点は髭のみです。しかもあんな上品な髭ではなく、例えるなら、カビのような髭なのです。神戸のNの髭は。
神戸のNはいいんです。関係有りません。
さて、何を隠そうこの潜水服の髭のおじさんこそ、エジプト沖の海底から数々の遺跡を発掘したフランスの海洋考古学者、フランク・ゴディオ氏だったのです。
ゴディオ氏は、1990年代からチームを率い、エジプト北部、地中海沿岸を中心に調査を進め、1000年以上も海底に眠り続けていたエジプトの遺跡の発掘に成功したのです。
発掘品の多くは、プトレマイオス朝(前305~前30)時代のもので、その歴史は単純に2000年以上あるわけですが、実際に海底に没したのは紀元後800年前後であると推定されているようです。
ゴディオ氏がこの世紀の大発見を成し遂げるためには、ゴディオ氏の周年はもちろんですが、科学技術の発達が欠かせなかったことは展示を見ればわかります。
GPSを駆使し、海中でもスケッチ可能な紙とペンを使って記録し、木製品はそれが劣化しないようにする保存技術も、一昔前では考えられないことだったでしょう。
そんなゴディオ氏率いるチームは、高さ6mにも及ぶプトレマイオス8世のステラ(石碑)やハピといわれる豊饒神を象った巨像(5.4m)など巨大なものから、アクセサリーやコインなどの小さな装身具、あるいは壺や鍋や瓶やひしゃくなどの生活用品まで、実に数多くのものが見つかったといいます。
今も発掘が続いているそうですが、今回は神殿があった町・カノープス、交易と神殿の都市・ヘラクレイオン、そしてプトレマイオス朝の首都であったアレクサンドリアの三都市が発掘されたと言うことです。
さらなる成果が期待されます。
感想としては、さすがに企業が主催する大展示です。並の地方都市の博物館では太刀打ちができないような、素晴らしい展示でしたね。
趣向を凝らした展示は、子どもたちの興味を惹き、大人を飽きさせない。キャプションが小難しいのは、この時代の神々がいろいろと錯綜したからですが、深く考えすぎるとよけいにこんがらがります。深く考えるのはやめておいた方がいいと思います。
それから、碑文の訳が非常に叙情的でわたしなどは読んでいて、「メンドクセ」となってしまうのですが、それはしょうがないですかねぇ。
もともとKは、ハピ神像とともに発見されたファラオと王妃の巨像を見たかったそうで、ある意味ではそれがこの展示のメインでもあったわけです。
それから、印象的だったのは香りの展示です。古代エジプトで香水として使われていたであろうアロマを再現し、実際に感じることができるのです。視覚・聴覚に訴えるのがこれまでの展示ですが、嗅覚に訴えるというのはこれはなかなかできることではありません。
そんなこんなで展示を見るのに2時間ぐらいかかったでしょうか。時計はすでに15時を回っています。
いよいよ、平塚のOと合流するため、中華街へと向かいます。


さようなら、みなとみらい

と、すっかり長くなってしまいましたので、今日はここまでにしましょう。



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