つまり、山に周囲を囲まれ、真ん中が凹んでいる。そういう形をしているわけです。
裏を返せば、盆の底から回りを見渡しても、山ばかりということになります。
緑深い木々に覆われた高い高い山ばかりです。
大変難儀な土地柄ではありますが、周囲が高い山に囲まれているからこそ見られる、よい風景があります。
それが、夜景です。
盆地ですから、自然、人が住むところはあまり分散しません。
肩を寄せ合うように住んでいるので、夜の明かりは大変きれいなものになります。
山梨市にある笛吹川フルーツ公園から見下ろす盆地の風景は、新日本三大夜景の一つに数えられているそうです。
まぁこういう土地柄なので、高台からの眺めは格別なものがありますが、わたしがおすすめする盆地の風景があります。
それがですね、国道358号線沿い、甲府市右左口町からの眺めです。
といっても展望台などは一切なく、走る車の窓からちらりとしか見ることが出来ないのですが、具体的な場所を言いますと、こちらになります。
右左口トンネルと、その甲府側しばらくいったところにある日陰山隧道というトンネルがあるのですが、その周辺となります。
じっと眺めるというよりは、ちらりと見えてこそ発揮される美しさと思います。
静岡側から走ってくると、たいそう深い山の中を走ってくるので、そんなおりに町の灯りを見ると「おお、人が生活しているなぁ」と、そんなふうに思える景色なのです。
もし機会がありましたら、ぜひ気にかけてみてください。
いや、でも地味すぎるでしょうかね。