ボリビア共和国
(Republic of Bolivia)
1.面 積 109万8581km2(日本の約3倍)
2.人 口 871万人(2002年)
3.首 都 ラパス(法律上の首都はスクレ)
4.人 種 インディオ55%、混血32%、欧州系13%
5.言 語 スペイン語(他にケチュア語、アイマラ語)
6.宗 教 カトリック教
7.主要産業 鉱業(亜鉛、錫、金)、農業(大豆、木材、砂糖)
8.GNI 8,656百万米ドル(2004年世銀)
9.一人当たり GNI 960米ドル(2004年世銀)
10.通貨 ボリビアーノ
11.為替レート 1米ドル=8.04ボリビアーノス(2006年1月)
12.3文字コード BOL
(外務省HP)
今回は、南米・ボリビアです。
ラテンアメリカに大きな影響を与えた独立指導者シモン・ボリバル(1783~1830)によるその国名の通り、南米でも屈指の大国です。
世界27番目、南米大陸では8番目の面積を有する国土は、大きく三つの地方に分けられます。
一つはチリ・ペルー寄りのアルティプラーノ地域、一つはブラジル・パラグアイ寄りのリャノ地域、そしてその中間に位置するバジェ地域です。
文化的には西のアルティプラーノ地域ではアンデス色が色濃く、東のリャノ地域はアマゾンに近いこともあり、実に活発的です。
さて、日本では以前は7月20日、2003年からは7月の第三月曜日と言えば何の日か覚えていますか。
「海の日」ですね。その制定理由は、「海の恩恵に感謝するとともに、海洋国日本の繁栄を願う」日だそうです。
その海の日ですが、実はボリビアにも海の日があります。残念ながら、その制定理由は日本のように平和なものではないのですが。
ところで、ボリビアには海がありません。
ブラジル・アルゼンチン・ペルー・チリ・パラグアイに囲まれた、れっきとして内陸国です。
日本は四方を海に囲まれた島国ですから、「海の日」といってもまぁしょうがないかなと思うのですが、なぜ内陸国のボリビアで「海の日」なのでしょう。
その理由は、実に120年ほども遡らなければ成りません。
ボリビアが、スペインから独立したのは1825年のことです。
それまでアルト・ペルー(北ペルー)と呼ばれていた地域が、将軍アントニオ・ホセ・デ・クルス(1795~1830)とその盟友シモン・ボリバルにより、独立することができました。
そのころのボリビアは広範囲の土地を領しており、太平洋沿岸部も領地に含んでいました。
つまり、昔は海があったんですね。
その数年前には、隣国チリが独立(1818)しており、チリとペルー・ボリビアはその主権をめぐって、激しく対立していました。
特に硝石などの鉱山に関しては、課税をかけたり、イギリスの手を借りたり、採掘企業を買収したりと、激しい駆け引きが繰り広げられていました。
その駆け引きは、やがて戦争に発展。1879年、ペルー・ボリビア同盟はチリに対して宣戦を布告しました。
陸の軍隊では勝っていたペルー・ボリビア同盟でしたが、しかし致命的なことに、ボリビアは海軍がなかったのです。
相手は、百戦錬磨のイギリス海軍に指導を受けているチリ海軍です。ペルー一国の海軍では太刀打ちできず、とうとう制海権を取られてしまいます。
制海権を取られたペルーは次々にチリ軍の上陸を許し、1884年1月に降伏。翌年にはボリビアも休戦に同意し、この戦争は終結しました。
そして、バルパライソ条約(1884)により、ボリビアは沿岸部の土地を取り上げられ、内陸国になってしまったのです。
ボリビアはこの条約を不当と考え、毎年3月23日を「海の日」とし、この時期になると「海を取り戻そうキャンペーン」を繰り広げているそうです。
ちなみに、この戦争を「太平洋戦争」といいボリビア史上の重点だそうです。
そこのところも、日本と似ていますね。…似ているのは、名前だけではなさそうですが。