入笠牧場その日その時

入笠牧場の花.星.動物

    ’17年「夏」 (9)

2017年07月18日 | キャンプ場および宿泊施設の案内など

Photo by Ume氏

 今年はまだテイ沢の草刈りをしてない。先日、TDS君がそのために来てくれたが、丸太橋の補修に使う木の伐採と、皮むきの方に時間やら体力を取られてできなかった。
 ところが昨日もここに幕営していたFさんが今朝、それも早朝5時ごろ、入笠山頂、ヒルデエラ(大阿原)、テイ沢のお馴染みのコースを健脚を生かして散歩代わりに一周したら、すっかり朝露に濡れてしまったと聞いた。
 Fさんはその話をし終えると、中アの空木岳にでも行くと言い残して、去っていった。山慣れた彼女がテイ沢の登山道について不満を洩らしたとは思わなかったが、それでもやはり草刈りは、特に源頭付近は、必要だろうと感じた。
 そこでいつもの仕事を終えると、また早昼を済ませ、草刈り機やチェーンソーなど一式を持って行ってみることにした。その途中、北原新道にも気になっていた箇所があったので、そこもついでに見ておこうとしてツルハシだけ担いで登っていけば、ナント思った以上にクマササが繁茂していて驚いた。
 足場の悪いところをツルハシで削ったりしていたら、猛然と体中が痒くなってきた。ついには耐えきれないほどになって、後は仕事を放りだして逃げ帰るしかなかった。こんなことは未だ体験したことがなかった。どうもクマササの粉(ではないのか?)だか、草の汁だかと、汗も一緒くたになってに痒みを発症したようだった。
 それにしても、北原のお師匠はエライ!とつくづく思った。似たようなそういう苦労はいくらでもあったろうに、愚直なまでに毎年、同じことを繰り返してきたのだ。

 梅雨の名残りは消えないまま、日の光、空の色に、短い夏の気配が感じられるようになった。管理棟の風呂場で冷水を浴びて生き返ったら、森の向こうの間延びしたカッコーの声も、長閑に聞こえる。

 8月中は、キャンプの場合も、予約をお願い致します。キャンプ場及び山小屋の営業内容につきましては、「H29年度の営業案内」「続H29年度の営業案内」を参考にしてください。
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    ’17年「夏」 (8)

2017年07月17日 | キャンプ場および宿泊施設の案内など






 梅雨はまだ日本列島付近に留まっているらしく、随分と気を持たせてくれてるが・・・。

 本日7月16日、「入笠牧場山の会」発足にともない、厳粛さとはおよそ無縁、緊張もなく、明るく、賑やかに発会式が執り行われた。
 一つ、当会々員は、各シーズンに1回は牧場を訪れるべく努力すること。二つ、年齢、性別不問。三つ、折に触れてこの「独り言」に沙汰を寄すこと。以上をもって会則とする。
 会員としての特典はおいおい考えることとするも、とりあえず牧場及び周辺の山々の秘密の場所の案内を、牧場管理人にそれとなく打診し、管理人は気が向けば、業務に支障のない範囲内で応ずることとする。
 以上本気。





 連休だったため、上にて2夜を送る。懐かしい顔に新し顔が加わり、また高原の牧場にいつもの短い夏が巡ってきた。

 8月中は、キャンプの場合も、予約をお願い致します。キャンプ場及び山小屋の営業内容につきましては、「H29年度の営業案内」「続H29年度の営業案内」を参考にしてください。
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    ’17年「夏」 (7)

2017年07月15日 | 入笠牧場からの星空

 アンタレス周辺          Photo by かんと氏

 こんな天体写真を目にして、人は何を思うのだろうか。ついこの間、NHKの女性アナウンサーは、この広大無辺の畏るべき深淵・宇宙を、「憧れの宇宙」と言っていたが、宇宙は憧れであるだろうか。
 もう話の脈略を覚えていないが、それにしても宇宙をどんなふうにとらえれば「憧れ」などといった言葉が出てくるのかと不思議に思った。地球は奇跡の惑星であり、将来行くことが可能になるかも知れないいかなる星よりも、人間にとってのその環境的適正、美しさを超える場所はない、そう断言したい。だから、その地球を差し置いて、あたかもより素晴らしい世界がれわれを待っているかのような言い方には、違和感を覚えた。
 恐らく、科学の進歩により、やがて人類は未知なる宇宙へと乗り出していく、そういう未来の人や、科学への楽観もしくは肯定的な気持ちからつい、そういう言葉を使ったのだろう。
 
 もう6時を過ぎたというのに、つまらないところで難破してしまったボロ船のよう。(7月14日記)

 天文学には宇宙論という分野があって、それは宇宙の誕生からその終わりまでを研究する学問らしい。扱う領域の大きさから、また時間的な長さにおいて、これを超える学問はないだろう。いや、「大きさのない1点」とか「10のマイナスX乗秒」などという言葉も出てくるから最早、最小の単位を扱う学問でもあるようだ。
 題名に惹かれて、そういうごく初歩的な本を手にしても、歩くしかなかった洞穴の住人がいきなりとんでもない高速の乗り物にでも載せられたような驚きと、恐怖を感ずることになる。138億年と言われる宇宙の歴史ですら、まだ始まったばかりだとか、その未来は億年どころか兆年でも足りないとか・・・。荒唐無稽、奇想天外などという言葉しか浮かんでこない。
 そのせいでか、かんとさんのこれほど美しい天体写真を見る目が、少し歪んできた。宇宙は憧れであってよいのかも知れない。

 8月につきましては、キャンプの場合も、できるだけ予約をお願い致します。キャンプ場及び山小屋の営業内容につきましては、「H29年度の営業案内」「続H29年度の営業案内」を参考にしてください。


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    ’17年「夏」 (6)

2017年07月13日 | キャンプ場および宿泊施設の案内など

Photo by Ume氏

 夏山を縦走する登山者たちの中に多量の水を背負い、頻繁に水分補給をする人の姿をよく目にしたものだ。ところが、少しでも荷を軽くしたい方だったから、水は極力抑えるようにしていた。そういう悪しき習慣が今なお続き、ここにいてもおよそ水を飲まない。
 もちろん、ビールが水の代用にならないどころか、利尿作用により水分を体外に出してしまい、結果血液の濃度を上げてしまうというくらいのことは知っていた。だから、ビールを水替わりに飲んで、喉の渇きを癒そうという発想はない。ビールはあくまでもビールである。ただし飲まない、というわけではない。適切であることを旨としている。
 年も取ったし、降圧剤の世話にもなっているから、水分摂取を怠ったがゆえにそこら辺でノビてしまってはいけないと、そんなことをこの頃は考えるようになった。多種の清涼飲料水が出回り、何がよいのか分からないまま、愛飲していたコーヒーは控えて、ペットボトルを口にするように努めている。
 それがどうした、と言われるだろうか。当然な話しじゃないか、と。実はしかし、そのお蔭で最近は一日を閉じる例の祭りに影響が出るようになってしまった。夏でも日本酒の熱燗をチェイサー代わりのビールと飲む。そして忽ち程よく酩酊する。その一日で最も幸福な時が、日中のそれまでにない水分摂取により、酒の味に悪影響を及ぼすようになってきたのだ。ために、今までのとろけるような幸福が薄味になってしまった。
 幸薄き男の独酌は、ただいま曲がり角。

 Ume氏、かんと氏から同時に、素晴らしい写真が届いた。順次紹介の予定、ご期待ください。

 8月につきましては、キャンプの場合も、できるだけ予約をお願い致します。キャンプ場及び山小屋の営業内容につきましては、「H29年度の営業案内」「続H29年度の営業案内」を参考にしてください。

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    ’17年「夏」 (5)

2017年07月12日 | キャンプ場および宿泊施設の案内など


 牧の夕暮れ、気温24度。里よりも標高で1千メートル位高いから、このくらいの気温で済んでいる。それに、夕暮れの風が吹き、暑くも寒くもない。都会の猛暑に痛めつけられた夏は、遠い昔のことになってしまった。
 先日、里で集まりがあって冷房の効いた部屋にいたら、途端にくしゃみや鼻水が出て驚くだか、往生した。すっかり日常生活からそういうものが消え、当然になってしまっていた。車に乗っても、冷房は使わないようにしている。言わずもがなだが、陋屋に冷房器具などない。あるのは古い扇風機だけ。
 こんなことを書けば猛暑に喘ぐ人にとったら、どうでもよい惚気話でも聞かされるようで、不快かも知れない。まぁしかし、ここでは圧倒的に自然を相手にやっているわけだから、短い夏の一時、ここの過ごしやすさくらい時には語ってみたくなる。
 
 牛たちは囲い罠と第4牧区を出たり入ったりしていたが、いつの間にか全頭が囲い罠から放牧地に移っていた。今、1頭のホルスが白樺の生えた林の急な斜面を登っていくのが見えたが、なぜ広々としたとした草地でないのか不思議な牛たちだ。これも歴代の牛たちの見せる奇妙な行動である。



 TDS君がテイ沢の草刈りに来てくれたが、きょうは別のことをして、沢は下見だけにした。下から5番目の丸太橋のすぐ上に、またしても倒木。写真ではわかりずらいが大木。

 Xさん、牧場風景の撮影、あれはフリをしただけでしよう。気を遣わせてしまいました。

 8月につきましては、キャンプの場合も、できるだけ予約をお願い致します。キャンプ場及び山小屋の営業内容につきましては、「H29年度の営業案内」「続H29年度の営業案内」を参考にしてください。
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