Photo by Ume氏
夏山を縦走する登山者たちの中に多量の水を背負い、頻繁に水分補給をする人の姿をよく目にしたものだ。ところが、少しでも荷を軽くしたい方だったから、水は極力抑えるようにしていた。そういう悪しき習慣が今なお続き、ここにいてもおよそ水を飲まない。
もちろん、ビールが水の代用にならないどころか、利尿作用により水分を体外に出してしまい、結果血液の濃度を上げてしまうというくらいのことは知っていた。だから、ビールを水替わりに飲んで、喉の渇きを癒そうという発想はない。ビールはあくまでもビールである。ただし飲まない、というわけではない。適切であることを旨としている。
年も取ったし、降圧剤の世話にもなっているから、水分摂取を怠ったがゆえにそこら辺でノビてしまってはいけないと、そんなことをこの頃は考えるようになった。多種の清涼飲料水が出回り、何がよいのか分からないまま、愛飲していたコーヒーは控えて、ペットボトルを口にするように努めている。
それがどうした、と言われるだろうか。当然な話しじゃないか、と。実はしかし、そのお蔭で最近は一日を閉じる例の祭りに影響が出るようになってしまった。夏でも日本酒の熱燗をチェイサー代わりのビールと飲む。そして忽ち程よく酩酊する。その一日で最も幸福な時が、日中のそれまでにない水分摂取により、酒の味に悪影響を及ぼすようになってきたのだ。ために、今までのとろけるような幸福が薄味になってしまった。
幸薄き男の独酌は、ただいま曲がり角。
Ume氏、かんと氏から同時に、素晴らしい写真が届いた。順次紹介の予定、ご期待ください。
8月につきましては、キャンプの場合も、できるだけ予約をお願い致します。キャンプ場及び山小屋の営業内容につきましては、「H29年度の営業案内」と「続H29年度の営業案内」を参考にしてください。