入笠牧場その日その時

入笠牧場の花.星.動物

     ’19年「冬」 (22) 

2019年01月24日 | キャンプ場および宿泊施設の案内など


 牧場南側、小黒川林道へ下る手前に二つのゲートが設置されている。そのうちの一か所は普段も閉じたままにしてある。牛の脱走を防ぐ以外にもそうしておかなければならないのだが、時には登山者を混乱させてしまうことになる。
 前回、北原のお師匠と一緒に行った時も、そういう人がいた。小屋の前の日溜りで二人で憩っていたら、正面の大型囲い罠の中に鹿ならぬ二人の人影が突如現れた。後から聞けば、どうやらテイ沢を下り、林道を上がってきたまでは順調だったのに、南ゲートまで来てその先が分からなくなったのだと。牧場内には入れないと思って、右手の入笠山方向にある作業道へ進んで、ここにも柵があるのだが、猟師か誰かの足跡に釣られるままに登っていってしまったらしい。よく注意をすれば、ゲートの左端に簡単な案内を置いてあるが、見落とした。中年の気の良さそうな夫婦だった。
 確かに伊那側は、道路標識が充分に整備されているとは言えない。最低限のことはしてあるつもりだが、それでもこういうことが起こる。と言って、では入笠から鹿嶺高原までの12キロほどの縦走路にあるような、1キロごとにあと何キロと表示した案内板までが、果たして必要だろうか。10年くらい前に、市が主催して年1回「入笠トレッキング」と銘打ち、入笠から鹿嶺高原までを歩く催しが開かれた。たくさんの標識はその名残だ。残念なことにその催しは2,3年で終わってしまったが、いざとなれば行政はここまでのことをする。それでも初回、半対峠で迷った子供が出たようだから、関係者にとっては心配は尽きないということだったのだろう。あれは林道がやたら増えたせいと、標識の設置に際して要所をつかめなかったからで、今でもあそこで迷う人がいる。
 個人的な好みを言えば、案内板や道標があまり多い山道は好きではない。迷えと勧めるわけではないが、運悪く迷っても、その方が面白い経験をすることもある。方向を検討し、地図を眺め、現在位置を推定しながら進むのは山の楽しさ、醍醐味でもあると思う。山に来る人も、情報が溢れ、手軽に入手できるせいか、自分で考えずにすぐに人に聞いてくる。獣のように山を彷徨(さまよ)え、ナンテ。

 20日(19)で「弘妙寺」の「弘」を誤記したことをUme氏から指摘されました。お詫びして、訂正します。

 予約、かんとさん1名、2月の第1週(金、土、日)に加え、さらに2名増えました。かんとさんは天気次第ですが、ともかくそのため入笠牧場へは行きます。募る、便乗者。後悔はさせない
冬の営業案内」をご覧ください(下線部を左クリックしてください)。予約は早めに頂ければさいわいです。






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