入笠牧場その日その時

入笠牧場の花.星.動物

     ’19年「冬」 (2)

2019年01月02日 | キャンプ場および宿泊施設の案内など

Photo by Ume氏

 年末から年始の入笠のことを、もう少し呟いておきたい。まずふたつの経路がある古道・法華道には両方の山道を、ふたりの登山者が登ってきてくれた。越年の登山者をあそこから迎えたのは初めてのことで、古道を守ってきた北原のお師匠や、種平小屋夫婦も喜んでいるだろう。今にもっと多くの人たちが、数百年の歴史を持つあの山道の床しさに惹かれ、訪れることになるものと確信している。詳しい経路や、そこに至る来路についてはもうここでは呟かないが、今年は、入笠を紹介する案内の印刷物には、もう少し正確な内容を記してもらえるものと期待している。
 二人から聞かされた道中の話に、久しく歩いてない冬ざれた古道や、凍り付いた御所が池の情景が蘇ってきた。

 牧場内を流れる「初の沢」は30日、「大曲(おおまがり)」から見るとすっかり凍結していた。水量も落ちていたからもしやと案じたのも、雪が積もるまでの今の時季こそ、水道管内の凍結の危険が一番高まるからだ。それが同じ水源かと思うほどキャンプ場の水場の水量は豊かで、取水場には間欠的にドクンドクンと音を立てて清冽な水が流れ込み、溢れ出ていた。今冬は日陰にわずかな雪が残ていただけだったから、緊急用の水を若干用意してあったとはいえ、雪を融かしてというわけにはいかなかっただろう。それだけに、尊い水の旨味をまず一人で味わい、安堵した。
 それにしても先人の知恵、それを生かした工夫と努力を知る人は少ない。水路の崩落で冬季は長いこと水を得ることができなかったが、その有難さが胸に沁みた。

 頂戴した年賀状には、入笠の写真や、牧場に触れた言葉が幾つもあって嬉しかったです。また、おきらくさんには早々の通信を頂いて有難くも驚きました。Ume氏の凄みを増した朝焼けの穂高の写真は、正月用にも相応しいと感じます。如何でしょう。かんとさんからは、ふたご座流星群の写真が届いています。お楽しみに。

 日が傾きかけ、長い影を引く落葉樹の森や、牧場が待っています。やがては雪の中に眠るでしょう。
冬の営業案内」をご覧ください(下線部を左クリックしてください)。予約は早めに頂ければさいわいです。









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