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入笠牧場その日その時

入笠牧場の花.星.動物

     「秋」 (36)

2015年10月02日 | 牧場その日その時


  昨夜の雨で山室川は濁った水が溢れ、大ダオ(芝平峠)までの未舗装路はいたるところに多量の雨水が流れた筋状の跡が残り、通行をより困難で不快にさせていた。そして舗装路に出てからもなお、落ち葉や木々の枝があちこちに散乱していて、雨ばかりでなく風も相当強かったことを物語っていた。焼き合わせ手前のツタウルシも大分散ってしまい、森の華やかさが一夜にして消し飛んでしまったかのようだった。
 
 大沢山の牛たちを心配して見にゆけば、どこに行ってしまったのか姿がない。何度か笛を吹いたら「モー」という返事が遠くから返ってきて、どうやら水場にでもいたらしく、元気にこっちへと小走りに登ってきた。笛を吹くときは塩を与える時と決めているので、牛の反応もよい。笛も吹かず、声もかけないときは、何しに来たといったふうにじっとこちらの様子を窺っている。その牛独特の動作がおかしく、また愛らしい。
 塩場では決まって塩の奪い合いが始まる。いつでも最後にきて、かろうじておこぼれにあずかるのはたった1頭しかいない栗毛のホルスタインで、その点和牛の12番は群れを主導するだけあって他の牛を寄せ付ず、独占しようとする。種牛見習いのマッキーとて、12番には勝てない。平気で身体に触れさせ、よくなつくし頼りにもしている12番だが、これが雌牛の振舞いかと思うときもある。あっ、人間の女性と牛を一緒にしてはいけない。
 この牛たちも再来週の16日には山を去る。4カ月は、長かった。

 三日前ノラを、ここへ来る途中の池の平の少し手前で見た。里へ下ったのではなさそうだった。車を停めて何か食べ物をやろうとしたら、下の方へと逃げて行った。先方もこちらのことは何となく分かっているようなので、弁当のご飯と少々のおかずを残してきた。あんな猫が、あれほどの行動範囲を持っている。実に驚きだ。

 巣鴨さん了解しました。暖かくして、来てください。夕暮れになって、台風一過のような澄んだ青空が広がり出した。Tさんご一行、明日なら太鼓判を押しますよ。
 入笠牧場の宿泊施設及びキャンプ場の営業に関しましてはカテゴリー別の「H27の営業」を、また天体観測に関心のある方は「入笠牧場からの星空」をご覧ください。
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