入笠牧場その日その時

入笠牧場の花.星.動物

     囚われの鹿

2014年09月11日 | キャンプ場および宿泊施設の案内など


 
 大型の囲い罠のゲートが落ちていた。朝来ると管理棟に着く前に、いつも決まった場所で、車の中からゲートの確認をするのが、長い間の日課のようになっている。ところが、この頃はうっかりして忘れることも多い。キャンパーがいると、まず罠の中に鹿が入ることはないので、気にしなくなる。そういう日が幾日か続いたせいだ。
 仕事の準備をしていて、何気なく目をゲートにやったら、落ちていた。ということは、中に鹿が入っているということだ。以前は、ゲートが落ちていても、必ずしも捕獲につながらないこともあったが、もうそういうことはまずない。
 で、いた。3頭。3頭とも雄鹿で、頭に袋角が見える。いや、もう1頭、単独行動がいる。雌らしい。

 鹿は捕獲されたことを、どのように理解しているのだろうか。今日の鹿は必死というほどではないが、ともかく閉じられた空間から自由になりたい、というふうには見える。罠に入ったときのゲートが、閉じられてしまっていることを何度も確認して、合点がいかない、というような素振りでまた別の違った方向へと走り出す。
 昨夜から今日一日、囚われの身をなんとか脱したいとの思いで罠の中を走り、フェンスに沿って歩き回り、疲労困憊であることは間違いない。やがて迎える運命を知ってか知らでか、今は姿を隠している。重苦しい不安の中で、身を潜めじっと息を殺しているのだろうか。



 また激しく雨が降り出し、雷鳴もする。一発の銃声にはむごいほどの反応を見せる鹿だが、雷の音にはそれほどでもない。我が家の2匹の犬も、HALは雷、花火、オヤジには大反応するが、もう片方のキクはケロッ。

 上に泊まろうかとも思ったが、初もののクロッカワをいただいたことを忘れていた。今夜の祭はさてこれで、どこまでいってしまうのだろう。

 山小屋「農協ハウス」とキャンプ場の営業関しましては9月5,6日のブログをご覧ください。



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