スウェーデン音楽留学サバイバル日記 ~ニッケルハルパ(nyckelharpa)を学ぶ

スウェーデンの民族楽器ニッケルハルパを学ぶため留学。日々の生活を様々な視点からレポートします。

夏至のイブの夜空

2008-06-21 23:10:38 | 2008年夏
日曜の朝から5日間、バスも通っていない田舎でニッケルハルパコースを取ります。更新は週末になります。

さて、話は昨日の続き。
夜、ウロフの家から戻ると、一旦家へ戻った。

夜は、カイサ、ディッテ、マグヌスのコンサートを見にエーレントゥナ教会(Ärentuna kyrka)へ行く。

コンサートは23時スタート。えらい遅い時間から!と思ったけど、これは夏至祭イブの夜だから。
夏至は、一番日が長いとされる日。そのイブの夜は明け方まで起きてるのだとか。
というとロマンチックに聞こえるかもしれないが、つまり朝まで酔っ払って騒ぐ、というだけのこと。
という訳で夜遅くからのイベントというのも、この日ならアリなのだ。

さてさて、教会のことは何も知らずにコンサートに来た。
ところが、ため息がでるほど美しい教会だ。
この教会を見るためにわざわざ来てもいいくらい。
典型的な中世(またはそれ以前?)の教会で神秘的な感じがする。
古い壁に描かれた神話の絵を見ていると、異空間。
どこか違う時代へタイムスリップしたような気がしてくる。

ウプサラの中心に有名で大きなゴシック建築の大聖堂がある。
それとは全く雰囲気が違う。その大聖堂の隣の中世の感じがする教会のほうが好きだという人は
このウップランドの古い教会はたまらなく好きだと思う。

写真1:到着した頃。22:30頃です。

写真2:コンサートの様子。キャンドルの中、音も自然にエコーがかかり、良い感じ。
でもコンサート自体は、厳かという雰囲気ではない。
コンサートを「旅行」というテーマにしたてあげた選曲やプログラムで楽しいものだった。
バイオリン、ニッケルハルパ、マンドーラ、歌による演奏。
こんな異空間で、良い音楽を聞けるって幸せだなぁ。
このまま時がとまればいいのに。
しばし、悩みなんかもどこかへ消えてしまいます。

写真3:教会内部の様子。

写真4:コンサートが終わった0時すぎの教会外の様子。
随分薄暗いけど、遠くの地平線は明るい。

コンサート後、ディッテと久々のご対面。
「やあ!久しぶり!」
立ったまま色んな話を一気にした。

帰りは、カイサが車で送ってくれるというので後片付けを待っていた。
すると雰囲気の良い、ゆっくりとしゃべる、白髪のおじいちゃんが話しかけてきた。
「スウェーデン語はワーカリマせぇ~んが、ニッケルハルパをマナビにすうぇーでん何度もキテマ~ス」と
私の怪しい、怪しいスウェーデン語で言った。
すると「Oh」と言い、色々と話しかけてくる。
いや、だから、スウェーデン後分かりませんって言ったでしょ。
気にもとめず、ぽかーんとした顔の私にずっと話しかけてくる。
どうやらこの教会のことを教えてくれているみたい。
時々、英語をまぜてくれる。

教会は1300年代。壁画は1400年代のものなのだそう。
「この壁画一体なに?スウェーデン独特なの?」と聞くと
「多分、そうかもしれない」

旧約聖書にでてくる話があちこちに書かれているのだそう。
大きな+(クロス・マーク)の絵を指差し「これは昔12あったんだ。」
途中で改造して窓を大きくしたりするうちに、一つ無くなり、また一つとなくなったんだそう。

興味深い話をもっと色々と聞きたかったけど、もう時間だ。
一緒に機材を車につんでウプサラに向かった。
それにしても、ね、ネムイ!
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