スウェーデン音楽留学サバイバル日記 ~ニッケルハルパ(nyckelharpa)を学ぶ

スウェーデンの民族楽器ニッケルハルパを学ぶため留学。日々の生活を様々な視点からレポートします。

エケビホルム最終日

2008-06-26 23:22:54 | 2008年夏
あっという間に日々すぎて、とうとう最終日。

朝、ヘンリクのレッスンをうけ、またエスビョンのところへ行った。
今日は前のレッスンの人など数人残っていて、そのままみんなでやろうということになった。
エスビョンが一人ずつ弾かせる。
そして、「あえて批判しよう。どこが悪いかを皆で言ってみよう」と。
自分にも人にも批判的に聞いてみて皆で話してみる、このプロセスはとても面白かった。

午後はペーデル・シェルマンのグループレッスン。
ペーデルは、ヨハン・ヘディンのテノールハルパを作った職人でもあり、私は楽器職人だと思っていた。
でもバイオリン、ニッケルハルパ、どちらも器用に弾きこなすマルチな人だったみたい。
ダーラナ在住なのでダーラナの曲を教えるか?と思いきや、セーデルマンランド地方のきれいなハンブシュカを習った。
ハンブシュカはポルスカでもハンボでもない。南の一部にしかないので、私は初めて習う。
それとビス・カレのワルツも習った。

今夜は、車で5分ほど行ったところにあるRimboの教会で皆で弾いて解散となる。

最後の日はみんな正装って決まっているんだって。(もちろん持っている人だけ)
民族衣装があちら、こちら。
フィンランドの子はマリメッコのブルーのワンピースでステキ。
ドイツ人のTはスーツだ。「ドイツの正装はスーツだからね」とウインク。
そして「それにしても、君、カジュアルだね。教会行くよね?」
ええ。行きますとも。ジーンズとパーカーですけど。それが、何か!
このTはとても面白い。前、日本に4年勤務したことがあるらしい。
ちなみにこのT、ESIの卒業生でもある。
マグヌス、エリック、ダニエル、ダービッドなどと同期だったんだって。
挙げた4人は若手指導者&プレーヤーとして活躍する実力者排出最多の回期で、伝説になっている。
毎晩、毎晩、1年間、朝までセッションしていたとか・・・。
↑と、Tに聞くと「そうだよ。ものすごくうるさかったんだから!」って。伝説は真実だったらしい。

写真1・2・3:教会と衣装の様子。帽子がそれぞれでカワイイ。

教会では、奨学生による演奏、先生達による演奏などなど、1曲ずつ何かを披露します。皆で演奏や歌も。
ここで、Nがピアノを弾いた。めちゃめちゃウマイ!前から知っている人だったけどこんな風にピアノを弾くとは知らなかった。
フォークでピアノで、こんなに表情豊か且つまた聞きたいと思うほどの腕前は初めてきいた。
あまりの上手さに唯一アンコールの拍手がわいた。
日本にも良く来るみたいだし、今度コンサートしてね!

写真5:ヘンリクとペーデルのデュオ
写真6:エリックとトルビョン

約1時間のコンサートはあっという間に終わり、隣の建物でFikaとなった。
教会では、ESI時代の同期Sにばったりあって、びっくり!
今はウメオのフォークミュージックフェスティバル関係の仕事でベステルボッテンに住んでるんだって。
その他、北の出身だった他の同期生の近況など積もる話をした。

最後はエスビョンに送ってもらうつもりだったので、私は皆が帰ってしまう頃まで残っていた。
ここでアメリカ人Pと、先ほどのドイツ人Tと楽しくおしゃべりした。
スウェーデン人といるとスウェーデン語はなかなかついていけないし、英語で割って入って雰囲気こわさないか?と遠慮したりするけど、
この二人とは存分に気遣いなく話せます。
このPさん、ものすごいポジティブ思考!エスビョンからいつも噂は聞いていた。
誰もが知ってる大企業にコンサルタントをしていて、一財産築き若いのに既に退職。
あの企業のマーネジメントに口出して成功するくらいだ。
これくらいのポジティブさを持ってることに納得。
さて、先ほどからこの二人、ずっと私のことをからかってくる。
「前スウェーデンに住んでたから、ちょっと詳しいんだ。スウェーデンではね、レストランでお金払わなくていいんだよ。
ホントだって。今度ためしてごらん。
でもね、スウェーデン文化には一つルールがあって、レストランを全速力で走って出ないといけないんだよ。ね!T!そうだろ。」
するとT、「そうそう。ノルウェーも一緒だよ。
唯一、違うのは、ノルウェーは、その後、誰かが君の後を走るってくることかな。今度、試してごらんよ。」
二人してずっとこんな調子だ。
じゃあ、今度一緒にご飯にいこうね!
二人して「Oh! No, no, no. 一人で行かなきゃ。」

そして「あーこの数日楽しかった。本当に終わってほしくない。」と、初めてしんみり言うP。
「そう。それにまた来れるかなんて分からないし」と私。
するとP、「Never say that.(それは禁句だよ)絶対にまた来れるさ!Oh, yes!」

ハイ!また来たいです!
コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« エリック・サルストレムのビデオ | トップ | iittalaのマリボール »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

2008年夏」カテゴリの最新記事