のんスケの‥行き当たりバッタリ!

ぐうたら人生を送ってきた私が、この歳になって感じる、喜び、幸せ、感動、時に怒りなどを、自由に書いていきたいと思います。

<マティスの絵>に癒されて…日曜美術館 ①

2023-06-23 15:52:24 | 日記

日曜日(18日)の朝、水やりをしようとベランダに出ると、蝶なのか蛾なのかよく分からないのが、壁面に止まっているの

を見つけた。

決して美しいとは言えないけれど、ベランダの壁にこんな虫が止まっているのは珍しい。

私はカメラを取ってきて、飛ぼうともしないその虫を撮っておいた。

序でに(珍しくも何ともないけれど)ゼラニュウムの赤が綺麗だったので、撮っておいた。

              

   (後でgoogleレンズで調べてみたら、どうも<キタテハ>という蝶みたい…もっと綺麗な蝶だったらより嬉しかったのに。)

 

 

 


 

 

 

日曜日の朝、私が恒例で見るテレビ番組は、「さわやか自然百景」と「日曜美術館」。

この日は何か緊急の放送があって、「さわやか自然百景」は確か中止になった。

「日曜美術館」の方ははいつものようにあって、この日は東京で行われる美術展に合わせて、<マティス>が取り上げ

られていた。

    

 

 

 

マティスの絵はファンも多く、私も大好きな画家の一人だ。

そしてマティスについては、このブログでも何回か書いてきたような気がするけれど、この日の「日曜美術館」では、マティ

スの作品を見ながらとっても幸せな気分にさせてもらったので、もう一度書いておきたいと思った。

 

 

アンリ・マティス(1869~1954)は、フランスの画家。

いろいろな変遷をくぐりながらも、85歳まで画家としての生涯を全うされた。

   

 

 

                             

 

 

  

 

 

                              

 

 

  

 

 

 

 

赤や青などを基調とした鮮やかな色彩、ときに写実とはほど遠いかに見える造形も、実はモノの本質を的確に、躍動的

に捉えていて、お見事!と言うしかない感じがする。

そしてマティスの絵を見ていると、ある場合その強烈とも言える色彩にも拘わらず、何故か穏やかで幸せな気持ちになっ

てくる。

その訳を考えていると、番組で紹介された、次のような言葉を聞いて、深く頷かされた。

   

 

 

「すべての人の心を癒す よい肘掛け椅子のような芸術」

ホントにそのとおりだと思った。

だから私たちがマティスの絵を見ると、心が幸せに満ち、穏やかになるのだと思う。

 

 

しかしそんなマティスにも、当然ながら、いろんな困難との闘いがあった。

その一つが戦争。

第一次世界大戦で、彼の祖国・フランスも戦争に巻き込まれる。

   

             パリに進軍するドイツの兵隊たち

 

 

 

この当時のマティスの心境をよく物語る絵がある。

1914年に描かれた、「コリウールのフランス窓」。

上にも挙げた、1904年に描かれた同じ窓の絵では、窓は開放的に開け放たれているのに下の絵では完全に閉ざさ

れ、しかも中心は黒く塗りつぶされている。

  

 

 

                             

 

 

 

 

しかし彼は、戦争の悲惨さにも心を折らさず、自らの創作を続けていかれる。

第二次世界大戦さなかに描かれた「マグノリアのある静物」の頃、彼は下のように語られている。

   

 

 

「生き延びて、自分流にやれるようになった。」

苦しい状況のなかでも、自分流の芸術のあり方を探求し、自分のものにきるなんて、なんと素晴らしいことだろうと思う。