Sさんは、毎年新年にウィーンで行われる「ウィーンフィル」の≪ニューイヤーコンサート≫を、現地で生で聴くのを、長年の夢とさ
れてきた。
その夢が実現し、Sさんは、昨年末から今年のお正月にかけてウィーンに滞在され、あこがれの≪ニューイヤーコンサート≫の
華やかな会場に、身を置かれたのだった。
≪ニューイヤーコンサート≫は、新年を祝って行われる、華やかな音楽会。
私もほぼ毎年、テレビで、その華やかなコンサートの様子を見、楽しんできた。
しかし今年は、コンサートを楽しむという目的以外に、もしかしたら、会場におられるSさんが画面に映るんじゃないかという期待を
持って、録画をしながら、コンサートの一部始終をじっくり見た。
残念ながら広い会場の中でSさんを捜すことはできなかったが、今年のニューイヤーコンサートは、音楽もダンスもとても新鮮で、
素晴らしかったように思う。
テレビを見ていてさえそうなのだから、生でその音楽を聴かれたSさんの感動・喜びは如何ほどであったか、想像に難くない。
そこで今日Sさんと会って、食事&お茶しながら、その時の楽しいお話を聞かせてもらうことになった。
食事の場所は、(Sさんが友だちから美味しいという評判を聞かれていた)堂島にある『桂』というお店。
Sさんも私も、初めてのお店に期待しながら、梅田から地下道を歩いて、堂島に向かった。
『桂』は、堂島の「エルセランOSAKA」というホテルの6階にあるそうだ。
私たちは、地下からエスカレーターでホテル2階のロビーに上がった。
(ロビーの一部)
そしてそこからエレベーターに乗り換えて、6階に向かった。
『桂』は、入り口も店内も、しっとり落ち着いた、感じのいいお店だった。
6階のお店からは、隣りのビルの玄関前のちょっとした広場に立ち並んだ木々が、見下ろせた。
注文した料理が運ばれてきた。
写真の撮り方が悪く、料理の中味がよく分からないけれど、どの料理も薄味ながらしっかりした味で、とても美味しかった。
(実際には、上の料理の他に、遅れてあと2つの料理が出、最後はデザートもついた。)
私たちはすぐに、このお店のファンになった。
「今度、また食べに来ようっと!」
それにこのお店は広く、個室もあり、会食の時にも利用できそうだ。
最近、会食の場所捜しに苦労している私は、その意味でも嬉しかった。
私は食事をとりながら、Sさんの今回の旅の話を、しこたま聞かせてもらった。
でも、食事しながらだけでは、話は終わらない。
そこで私たちは、ホテル1階にある広い喫茶室に場所を移して、話の続きをすることにした。
喫茶室のテーブルと椅子はまっ白で、白いピアノも置かれている。
真ん中にたくさん植えられた赤いベゴニアが、それらの白と、美しいコントラストを作っていた。
私は最近クセになっているカプチーノを今日も頼み、ネコちゃんの絵を描いてもらった。
Sさんはコーヒーを、私はカプチーノを飲みながら、私たちは、ニューイヤーコンサートの話の続きで、さらに盛り上がった。
Sさんが持ってこられた、ウィーンのホテルや街並み・コンサート会場の写真を見ながらのお喋りは、本当に楽しかった。
存分にお喋りを楽しんだ私たちは、喫茶室とホテルを後にした。
帰りに、ホテルの名前を忘れないように、喫茶室とホテルの玄関を撮っておいた。
来たときは人が少なかった喫茶室は、帰りには団体さんが入っていて、一杯の人だった。