靴下にはそっとオレンジを忍ばせて

南米出身の夫とアラスカで二男三女を育てる日々、書き留めておきたいこと。

パートナーとの関係

2012-03-18 01:16:36 | 夫婦ノート
全く違った環境で育ち価値観も考え方も違う他者と毎日顔を突き合わせ暮らすということ。惚れた晴れたで一緒になりいざ生活を始めてみれば、予想もしていなかった問題に次から次へと出会い。頭に描いていたラブラブ生活は日常の雑事に追いやられ、日々どう糧を得ていくのかは子どもが増えるにつれ切実な問題となり、またどう子どもを育てていくのかでも意見が食い違う。

食い違いが積み重なり、あちらこちらで飲み込んだ怒りが溜まり、とうとう互いに爆発。離婚寸前にまでなったことがある。まさしく別居のためのアパートを探し始めるところまで。大きな痛みとしこりを内に抱えながら、さてどう暮らしていくかと新しい生活への計画を立てる。父親を慕う子ども達の笑顔を振り払いながら。

現実的に離婚へと互いに動きながら、本当にこれでいいのか?本当にもうできることはないのか?そんな内の声が徐々に大きくなる。振り払い、これでいい!と叫んでみても内の声は次第に大きくなっていく。本当に?ある日その声のあまりの大きさにへなへなと座り込んだ。扉が開く、奥にしっかりと鍵をかけてあった扉。

当時全く見えなくなっていた夫の良き部分が次から次へと溢れ始める。自身の怒りの幕がさらさらと取り払われていくところに、どれほどの気持ちと行為を彼が注ぎ続けてきたのかを見つける。私は彼の何を知っているというのか。

共に暮らし始め8年目のこと。そこから夫婦関係を築くということに意識的に取り組み始めた。どう組み立てていけるのか、一旦壊れてしまった体験を生かしつつ。それでも日々問題は起こり続けるのだけれど、底に確かな土台が築かれつつある。そして一つ一つの問題を越える度に、また土台も強まっていく。パートナーになり続ける過程に終わりはない。こうして縁あり共にあれることに感謝しつつ。


最新の画像もっと見る

4 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
靴下にはそっとオレンジを忍ばせて (ohana)
2012-03-18 02:47:35
こんにちは、Ohana です。
とても色々考えさせられました。こうやって書く事の何倍ものご苦労と愛情と現実的な問題とがあることでしょう。
その中で、自分で確実に道を付けて行く事は大変なことだと思います。でも、それによる気づきや実りは大きいですよね。
感謝しつつ。。。これを私もいつも心に抱きながら、心がけては口にするようにしています。ありがとう。また、来ますね。
返信する
Unknown (mirumiru)
2012-03-18 16:24:07
夫婦生活で大小の難局にぶつかること何度あるのでしょう。一度離れた心が再度磁石の極のように向かい合い引かれあい。それを重ねていくことで真の夫婦に近づいていくのかもしれないなと感じました。「子はかすがい」と言いますが、本当にそうだと感じます。子がいなければ、、、。
子供のためだけでなく、お互いの為に夫婦を続けていきたいと思います。我が人生、幸せだったと振り返られるように。
返信する
ohanaさんへ、コメントありがとうございます! (マチカ)
2012-03-21 00:51:37
書くことで次へと進む力をもらっています。本当ですね、書き表すまでにその何倍もの体験が必要となるのだと感じています。

現実生活の中で試行錯誤を繰り返し、少しずつ着地点を見つけ出していくこと、気づき、実り、かけがえのないものですね。

こうしてたくさんの人々によって支えられ歩いてこられたこと、感謝してます。その気持ちを胸に、これからも一歩一歩進んでいこうと思っています。

優しい言葉をありがとうございます。ohanaさんの暮らす南の島の太陽を想いつつ。
返信する
mirumiruさんへ、コメントありがとうございます! (マチカ)
2012-03-21 04:52:39
「大小の難局」、本当ですね。一つ一つの難局を糧としていけたら。共に振り返り一つ一つの出来事を懐かしく思い出す日も来るのかも知れませんんね。

「子はかすがい」、確かに父親を慕う子の姿はやはり強烈に心に刻まれています。子どもの存在はパートナーとの関係を磨いていくためのモーティベーションの一つにもなりますね。子ども達は母と父の姿をみ、異性関係についての鋳型の基礎を築いていくことにもなり。

子を育てつつ、親も育ち、夫婦も育ち、そんな空間を築いていけたら。「子どものためだけでなく、お互いのために」、本当ですね。子はいずれ巣立っていくもの。そのとき共にどうあれるか、見つめて行きたいと思っています。いつもありがとうございます。
返信する

コメントを投稿