先週末から、「アンカレッジ詩と俳句の会」の皆さんが、「雪百句キャンペーン」なるものをしている。会の掲示板に、「雪」を含んだ句を投句し合い、皆で百句作ろうというもの。
年齢も性別も職業も違い、普段全く違うリズムで暮らしている人々が、とつとつと雪についての句を綴り合う。句で会話しているような気持ち。
俳句に触れてよかったなあと思う。
月に一度週末にある定例句会などにもめったに参加できず、俳句に触れるのも年に何度?というほどの私が言うのも何ですが、俳句のエッセンスに多くを教えられたと感じています。
「写生」を俳句の根本においた正岡子規。その後様々な派に分かれ、俳句が何たるかについては諸説あるわけですが、俳句の根にあるのが、この「写生」。
妄想の世界へと浮遊しがちな私に、目の前の情景を、そして今ここにある心象風景を、あるがままに丁寧に「見る」こと、そして形にすることの楽しさを、俳句は教えてくれました。
また「季語」との出会いも大きいです。季語を知ることにより、今まで目を留めることなく通り過ぎていた情景が、鮮やかな色を持って浮かび上がる。『歳時記』を通し、日本語の豊かさ、楽しんでいます。
たまに気がむくと(or 会のメンバーに背中を押していただいて)、ぽつりぽつりというペースですが、細々とでも続けていけたらな、そう思っています。
「雪百句」参加句 by マチカ 駄洒落遊びも混ざってますが(笑):
手の平に生命のにほい雪の朝
足跡を振り返る頬雪の道
むき出しの傷癒されん雪の夜
両の手に光溢れて雪晴るる *1
幾重もの罪許されて雪深し
絶望を覆いし雪の尚白き
歩いても歩いても遠く雪の中
消えかけし炎たぎりて雪しまき *2
羽ばたかん雪とし雪るもの達よ
雪にだって分からないわけじゃない
今夜こそ雪っぱりでいこうと決める
故郷へとどの雪面を下げて行く
愛妻へ雪の名前を尋ねけり
吾子達と雪の秘密を数えし日
雪遣い北極星から来るといふ
*1 雪晴: 「雪が降り止んで晴れわたること。空の青と雪の白の組み合わせが、えもいえず美しい。戸外へ出ると、目を保護するために雪眼鏡が必要になるほど、太陽の光を反射して雪がまばゆく輝く。」『俳句歳時記』冬の部 角川書店編より
*2 雪しまき: 吹雪のはげしく吹き巻くこと
インスパイヤリングな企画を次から次へとひねり出してくださるメンバーの皆様へ、ありがとう!
ビバ、雪百句!
年齢も性別も職業も違い、普段全く違うリズムで暮らしている人々が、とつとつと雪についての句を綴り合う。句で会話しているような気持ち。
俳句に触れてよかったなあと思う。
月に一度週末にある定例句会などにもめったに参加できず、俳句に触れるのも年に何度?というほどの私が言うのも何ですが、俳句のエッセンスに多くを教えられたと感じています。
「写生」を俳句の根本においた正岡子規。その後様々な派に分かれ、俳句が何たるかについては諸説あるわけですが、俳句の根にあるのが、この「写生」。
妄想の世界へと浮遊しがちな私に、目の前の情景を、そして今ここにある心象風景を、あるがままに丁寧に「見る」こと、そして形にすることの楽しさを、俳句は教えてくれました。
また「季語」との出会いも大きいです。季語を知ることにより、今まで目を留めることなく通り過ぎていた情景が、鮮やかな色を持って浮かび上がる。『歳時記』を通し、日本語の豊かさ、楽しんでいます。
たまに気がむくと(or 会のメンバーに背中を押していただいて)、ぽつりぽつりというペースですが、細々とでも続けていけたらな、そう思っています。
「雪百句」参加句 by マチカ 駄洒落遊びも混ざってますが(笑):
手の平に生命のにほい雪の朝
足跡を振り返る頬雪の道
むき出しの傷癒されん雪の夜
両の手に光溢れて雪晴るる *1
幾重もの罪許されて雪深し
絶望を覆いし雪の尚白き
歩いても歩いても遠く雪の中
消えかけし炎たぎりて雪しまき *2
羽ばたかん雪とし雪るもの達よ
雪にだって分からないわけじゃない
今夜こそ雪っぱりでいこうと決める
故郷へとどの雪面を下げて行く
愛妻へ雪の名前を尋ねけり
吾子達と雪の秘密を数えし日
雪遣い北極星から来るといふ
*1 雪晴: 「雪が降り止んで晴れわたること。空の青と雪の白の組み合わせが、えもいえず美しい。戸外へ出ると、目を保護するために雪眼鏡が必要になるほど、太陽の光を反射して雪がまばゆく輝く。」『俳句歳時記』冬の部 角川書店編より
*2 雪しまき: 吹雪のはげしく吹き巻くこと
インスパイヤリングな企画を次から次へとひねり出してくださるメンバーの皆様へ、ありがとう!
ビバ、雪百句!
俳句は一句一句短くて、細切れ時間を手にする子育て中の人にとってもいいですね。あちらで五分、こちらで7分と没頭してます。
バンガロールにも行かれたんですね。旅の話またお聞かせください。ありがとうございます!良い週末を!
MIRIMIRUさん もう10年以上に成るかと思いますがバンガロールにカナダからの友人が住まわれていたので訪ねたことがあります。懐かしく情景を思い出しております。
街に出ると活気があって店屋をあさって歩きました。
「アンカレッジ詩と俳句の会」の方々、「アラスカの季語集」を作ろうということも話されていて。異なる地に住む人々が、それぞれ周りに目を遣り、その地独特の「季語」を生み出していくというのも、楽しいですね。
と何だか分かったようなことを言っていますが、本当にまだまだ俳句の「は」の字を触った程度の私です。奥の深さ、ゆっくりと楽しみますね。
シェアしてくださってありがとうございます。バンガロールの12月を想いつつ。残りの週どうぞお楽しみください!
本当ですね、自己を、周りの事象を見つめるのに、とてもよい訓練になっています。といって、本当にたまにしか作らないのですが。それでもこの雪百句キャンペーン、はまってしまってます。俳句が頭から離れな~い。ちょこちょこ掲示板、書き込んでます。(笑)
「雪の晴れ」、「雪晴れる」「雪晴るる」の方が確かにきれいですね。ストンと納得!ありがとうございます。「雪晴」という季語があるということを、私はこの「雪百句」が始まってから『歳時記』を見て初めて知ったですが、本文に説明文も入れておきます。
「雪とし雪る」は「生きとし生ける」の洒落です。まさしく分け分からんですよね。こんな言葉が頭の中をかけめぐって、もうしょうがないです。(笑)
感想、嬉しいです。たまに句会にお邪魔させていただく度、こうして様々な句への感想をいただくことで、はっとまた多くを気づかされています。
今夫を空港へ降ろしてきたところ。一週間の出張、頑張るぞ~と気を引き締めつつ。ヨーキさんも、よい日々を過ごされて下さいね!ありがとうございます!
『写生』描写を自分の言葉で良く捕らえているな~と感心させられています。沢山の思いを生かした作品が出来ましたね。俳句・短歌は自己を見詰めるとても良い訓練になりますね。
両の手に光溢れて雪の晴れー両の手に光溢れて雪晴れる (雪の晴れ は チョット無理した表現のように思うけど~?どうでしょう)
羽ばたかん雪とし雪るもの達よ
(~雪るもの・・どういう情景でしょう)
・・・思いつくままの投稿です。