靴下にはそっとオレンジを忍ばせて

南米出身の夫とアラスカで二男三女を育てる日々、書き留めておきたいこと。

レゴ・ロボットについて

2012-01-22 19:53:18 | レゴリーグ
よし、今日はいくつかのミッションを完璧にこなすことができた。と次の日全く同じコースで同じミッションをしようとすると、できなかったりする。微妙にロボットの腕が上がるタイミングや位置がずれていたり、そして1つのミッションがこなせない場合次からのミッションも全てずれ全滅となったりする。一日中費やし調整したロボット、次の日には全然うまくいかない、こんなことの繰り返し。

傍から見ていて不思議でしょうがない。なぜ同じミッションに向いながらプログラミングを変えたわけでもないのに、「違い」が出るのだろう。分かってきたのは、バッテリーの容量によって随分と動きが変わるということ。チャージしたばかりと空に近くなりつつある場合とでは曲がる位置、動くスピード、腕を振り上げる強さ角度、全く違ってきたりする。

一時間走らせ45分チャージし、チャージした後は何度か走らせちょうどいいバッテリー容量にしミッションに向わせる。それでも使えば使うほどそのバッテリー容量と動きの関係も変化していく。しかも今二つあるバッテリー、二つとも新品で購入したにも関わらず容量と動きの関係がまた全然違ったりする。

全く同じ環境でも調整するのが大変なのに、これがまた違った部屋で違ったテーブルとなると・・・。角度、長さ、マットの表面のスムーズさ、光の加減、様々な微妙な違いが絡み合ってロボットが全く違った動きをしてしまったりする。

全てが最適なタイミングに合うというのはひょっとして運しかないのだろうか、とさえ思えてくる。直線的にやればやるだけ積み重ねていけるのだと思っていたのだけれど、あちらこちらに思わぬ落とし穴が開いてストンと落ちこんでは這い上がり、また別の穴に落ち込んでは這い上がりと繰り返している。それでもその這い上がり方は確かに上手になってきているのかもしれない。繰り返し這い上がる内にプログラミングの技術は確かに身についてくる。コーチが「千時間以上費やす必要がある」と言っていた意味はこういうことだったのだろう。

結局、オリジナルのプログラミングを組み立て、あとはその場でいかに迅速かつ正確にプログラミングを調整していけるか、ということが求められているということらしい。「必ず当日調整する必要がある」と何度も大会を体験したコーチの言葉。そして環境の変化やバッテリー容量がそれほど影響を与えないようなロボット・デザイン、ミッションのこなし方を組み立てることが重要。もっと時間があればロボット・デザイン初めから組み立て直しているだろう。

プログラミングしたら後はもうミッションに向わせるだけ、機械なのだからいつも同じことをするんだろう、ぐらいに思っていたのとは大違いな世界。どうしていつもと違う動きをしているのか全く原因が分からない場合だってある(多分人間の五感では捉えられない要素が影響しているのだろう)。まるで感情があるみたい。(笑)

ロボットを前にため息ついたりよくやったと飛び上がったり。いつかこうしてロボットと密に過ごした日々を懐かしく思い出したりもするのだろう。あともう少し。


最新の画像もっと見る

コメントを投稿