靴下にはそっとオレンジを忍ばせて

南米出身の夫とアラスカで二男三女を育てる日々、書き留めておきたいこと。

喜びを示すなら、穴から飛び出し走り出す

2014-01-26 11:09:50 | 子育てノート
金曜日は小学校で、年に二度の「explorationの日」。学年ごちゃまぜで、一つのテーマについて掘り下げようという行事。チェス、水彩画、ロボティックス、手品、漫画や映画作りなど教室でできるものから、ハイキングやスキーに出かけるというものも。上四人も今まで、ケーキ飾り、海賊、台所化学などなど楽しんできた。

どのテーマに取り組みたいか、一ヶ月程前に三つまで希望を出せるようになっている。次女が今回選んだのが、1.「パーシージャクソンシリーズ」にちなんだギリシア神話について、2.折り紙、3.裁縫。三女は、今回は一年生とキンダー合同でアラスカの野生動物について調べる、ということにあらかじめ決められていた。

希望を書き込む用紙を受け取った翌日に提出すれば、第一希望を割り当ててもらえる確率が高まる、と次女張り切って提出。ところが二週間程前、第三希望に割り当てられたと知らされる。人数の調整の結果、こういったこともあるもの。当日が近づくにつれ、ため息をついては、何でこんなことに、この日は学校を休んでもいいかな、知ってる子も誰もいないよう、そうぶつぶつ繰り返していた。そして数日前には、泣きながら休みたい!とまで。

大丈夫だって、行ってみたらきっと楽しいって。そんなぐちぐち言って取り乱してたら、余計苦しくなるだけじゃない。文句言ったってどうにかなるわけでもないのだし、さっぱり割り切っていこうよ。あなたができなかったおかげで、入りたかった子が入れたのかもしれないじゃない。

などなど声をかけるも、全くききめなく、悲しみ苦しみはますます増すばかりのよう。


水曜日の夜、「裁縫」クラスの詳細が書かれた紙を片手に、または~と大きなため息をつき、休みたい、絶対休むと言う次女。その手に持つ紙を読んでみる。

「フェルトの枕を作ります」とある。 フェルトお~! ママねえ、あなたよりもう少し大きいくらいの時、フェルトで色々作るのにはまったことあるのよお。フェルトってほつれないしね、手触りも気持ちよくて、カラフルなの合わせて、糸とかも色変えたりしてねえ、ああ何作ったけなあ、袋や人形やアップリケや、もう楽しくてしょうがなかったのよお、あれでママは縫い物を覚えたのよお。

自分の思い出に浸って話し続け、はっと気がつくと、次女の表情が少し明るくなっている。おっ、やった、と思いつつ、ねえねえ、ちょっとネットで調べてみようよと誘い。「フェルトの枕」と検索すると、素敵な作品出てくる出てくる。あ~、こんなのいいじゃな~い。きゃーこれ素敵~! と二人で言い合いながら。

コンピューターを閉じる頃には、すっかりフェルトで頭が一杯になった様子の次女。飾りを何にしようか、ボタンもよさそう、とアートセクションでごそごそし始める。

結局当日も、嬉々として登校。(笑)



そんなとこにいたってしょうがないじゃない! そんなところにはまり込んでたらよくないって! そう穴から出なさいと、手を引っ張り、後ろから押し。

それでも穴を出たところにある「喜び・楽しさ」を見せることで、自分から勢いよく飛び出し、走り出すんだなあと、しみじみ思った出来事でした。

覚えておきます。


昨日持ち帰ったフェルトの枕。

手での裁縫は初めてだったのですが(ミシン縫いはワークショップで習ったことがある)、自分で縫えるようになり楽しいようです。

今日夕方出張から戻るだろう夫に作ったもの。

Welcome back!

夫と妹へ。



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