靴下にはそっとオレンジを忍ばせて

南米出身の夫とアラスカで二男三女を育てる日々、書き留めておきたいこと。

いまこうしてある町も、栄え衰え

2013-08-25 07:37:11 | 子供言葉
夫が出張から戻る。アリューシャン列島のAdakに滞在していました。米国で最も西に、アラスカで最も南にある町。

毛皮貿易の要衝として栄え、第二次世界大戦には対日本の軍事基地として重要な役割を果たし、ロシアに近いため冷戦中もネイビーの重要な基地となり、一時は約6000人近くがすんでいたこともあるそう。

「あんな町見たことがない」と夫。1997年に基地が閉鎖し、今では人口約326人(2010年)。大学もマクドナルドも、劇場もローラースケートリンクもボーリング場も、プールやスキーロッジやテニスコートも今では閉鎖。まだ用いることのできそうな建物が、いくつも空っぽのまま佇んでいたと。マクドナルドの黄色のMが、人の気配の無い町に目立っていたと。

子供を持つ世帯は18パーセントほど、高齢者などが一人で暮らす世帯が多く、一つだけある幼稚園から高校までの学校には、合わせて20人ほどが学んでいるそう。

子供達、話を聞きながら、歴史の移り変わり、栄え衰え、といったようなことを思ったようです。

「今こうしてある町も、何十年後何百年後かには、そうなってることもあるのかな」

そうぽつり。「サルの惑星」なんかを思い出したりもしたよう。

風の強い、海に囲まれた町を想いつつ。


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