さんぽみちプロジェクト

さんぽみちプロジェクトの記録。
和歌山新報で日曜日一面に連載中の「WAKAYAMA NEWS HARBOR」と連携。

知恵の結集で引き寄せる 長野県飯田市の観光発信

2012-01-29 01:00:00 | WAKAYAMA NEWS HARBOR

和歌山の観光資源発信のヒントとして、 ぜひ訪問したい場所があります。 それは長野県飯田市です。

信州の南、 南信地方の城下町で、 人口は10万人強。 特産品として有名なのは和紙をねじって飾りに用いる水引で、 全国の7割のシェアを誇っています。

  

そして有名なのが飯田りんご並木。 戦災で焼かれた上、 戦後まもなく発生した大火で町の大半を焼失した失意の中で、 飯田東中学校の生徒たちが発案して世話をし続け、 10年近い長い年月、 町の住民に希望の火をともし続けています。

さらに特筆すべきは「 いいだ人形劇フェスタ」。 8月第1週の木曜日から日曜日までの4日間、 全国から人形劇団と人形劇ファンが飯田市に集まってきます。 また10年ごとに日程を拡大、 「世界人形劇フェスティバル」 として開催されます。 人形浄瑠璃の伝統から生まれた行事だそうですが、 同時に町おこしのイベントとしても成功しているようです。

さて、 歴史と文化の伝統では飯田に負けない私たちのふるさと和歌山です。 みんなの知恵を結集して、 県外からお客様を引き寄せることのできる、 新たな工夫を凝らしたいものです。

(宮本年起 / 和歌山)

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世界の翼は和歌山の翼 B787型機の生産に貢献

2012-01-22 01:00:00 | WAKAYAMA NEWS HARBOR

ボーイング社の最新型旅客機、 B787型機をご存知の方も多いだろう。 同機は昨年9月、 世界で初めて全日空に納入され、 昨年11月から羽田―広島線、 羽田―岡山線に就航。 1月23日からは羽田―伊丹線、 羽田―山口宇部線に就航する。

 

B787型機は座席数210~250席と250~290席の2タイプがあり、 航続距離は最長1万5千キロメートルという。 大型ジェット機並みの航続距離を実現し、 現行の同型機に比べ約2割燃費を向上。 低燃費で環境にやさしい旅客機だ。

それを可能にしているのが、 機体構造の半数に使われている炭素繊維複合材だ。 主に機体の主翼などに採用され軽量化に貢献している。

この炭素繊維複合材の生産に用いられる、 多官能エポキシ樹脂を、 国内で唯一受託製造する企業が和歌山にある。 和歌山市小雑賀の化学品メーカー 小西化学工業(株)だ。 同社のウェブサイトでは 「B787との関わり」 という特設ページが開設されている。

世界の翼を支える企業が、 身近な場所で活躍されることも、 和歌山の魅力であると感じた。

(次田尚弘/広島・岸村敏充/大阪)

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地域のファンを増やす 鳥取県の「ふるさと納税制度」

2012-01-16 13:48:22 | WAKAYAMA NEWS HARBOR

先日、広島から鳥取へ向かう高速バスの車内でユニークなチラシを見つけた。「ふるさと納税制度を活用した鳥取県への寄附金を募っています」と書かれ、制度の概要や目的、郵便局の払込取扱票が印刷されている。また、1万円以上の寄附をした場合、贈呈を受けられる「お礼の品」の紹介がされたパンフレットが折り込まれている。

 

 【写真】車内で配布されている鳥取県の「ふるさと納税」チラシ

 

鳥取まで約6時間かかる車内で、乗客に地域のビジョンや特産品に触れる機会を与える試みは街の魅力を発信するという点で、たいへん効果的であると感じた。

和歌山県や県内各市町村でも、ふるさと納税を受け付けている。有田川町では鳥取県と同様に1万円以上の寄附で米、蜂蜜、蜜柑などが贈呈される。和歌山県ではインターネットからのクレジットカード決済(Yahoo!公金支払い)でも寄附を受け付けるなど、様々な工夫がされている。

平成22年度の和歌山県における寄附金は103件で4895万円。鳥取県の364件、862万円に比べ、件数は少ないものの1件平均の寄附金額が高い。

地域が抱える課題、応援して欲しい理由、制度の概要を、今以上にわかりやすく積極的に情報発信し、寄附金額が少額でもその地域のファン(寄附件数)を増やすことが、さらなる地域の発展につながると思う。県外に住む私たちは、和歌山県の魅力を周囲に伝え、ふるさと・和歌山を応援する輪を作りたい。

(次田尚弘/広島)

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和歌山の観光発信に有効 世界遺産との相乗効果

2012-01-09 09:58:18 | WAKAYAMA NEWS HARBOR

2012年を皆さんはどのように迎えられただろうか。帰省した家族や親戚との団らん、初詣、友人とカウントダウン。県内外の様々な場所で三が日を過ごされたと思う。

筆者は奈良市の春日大社へ初詣に行った。ご存知の通り、春日大社は「古都奈良の文化財」として世界遺産(文化遺産)に登録されている。「古都奈良の文化財」は、春日大社東大寺薬師寺春日山原始林など、奈良の市街地にある寺院から構成されている。

【写真】参拝者で溢れる春日大社=1日午後2時頃

 

春日大社は三が日で約50万人が参拝するという。元旦の午後に参拝したが長蛇の列でなかなか本殿までたどり着かない。1300年もの悠久の歴史から築かれてきた文化や信仰心、奈良の市街地というアクセスの良さが、多くの観光客や参拝者を迎え入れているのだろう。

奈良市に住む親戚に尋ねれば、同じく世界遺産である「法隆寺地域の仏教建造物」が隣接。観光資源が集中していることから、より深く文化に触れることができるという。

和歌山県にとって身近な世界遺産である「紀伊山地の霊場と参詣道」は、和歌山県、奈良県、三重県にまたがる霊場(吉野・大峰、熊野三山、高野山)と参詣道(熊野参詣道、大峯奥駈道、高野山町石道)が対象。奈良に比べ広範囲であることは明らかで、アクセスも満足ではないかもしれない。

しかし、和歌山には城下町、風光明媚な景観、温泉、海水浴場、海の幸、山の幸など、世界遺産との相乗効果が期待できる資源で溢れている。世界遺産と合わせ、より和歌山の魅力に深く触れていただける細かな情報が、和歌山の観光発信に有効であると感じた。

(次田尚弘/広島)

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