さんぽみちプロジェクト

さんぽみちプロジェクトの記録。
和歌山新報で日曜日一面に連載中の「WAKAYAMA NEWS HARBOR」と連携。

共通の地名で深い連携 「全国勝浦ネットワーク」

2014-11-30 13:42:41 | WAKAYAMA NEWS HARBOR
前号では千葉県南房総市の旧白浜町を取り上げた。
白浜」の他にも房総半島には「勝浦」など、和歌山と共通する地名があり、実際に那智勝浦町との交流も盛んだ。


【写真】千葉の「勝浦」(勝浦市役所)
今週は、千葉県勝浦市と、「勝浦」をキーワードにした交流の取り組みを紹介したい。

千葉県勝浦市は房総半島の南東部(外房)に位置する人口約2万人の市。
漁業が盛んで、市内にある勝浦漁港は国内有数のカツオの水揚げ港だ。
那智勝浦町とは姉妹都市の関係にある。

平成13年「勝浦」の地名を持つ、千葉県勝浦市徳島県勝浦郡勝浦町和歌山県東牟婁郡那智勝浦町の3市町が協力し、姉妹都市としての友好的な連携や災害時の相互応援協定を目的とした「全国勝浦ネットワーク」を発足したことに由来する。
発足以来、3市町が持ち回りで「全国勝浦ネットワーク会議」を開催し、毎年、市長・町長が欠かさず出席している。

交流の深さがうかがえるのが、徳島県勝浦町で行われている「ビッグひな祭り」が、ネットワークで結ばれた千葉県勝浦市那智勝浦町に"のれん分け"され、それぞれ、「かつうらビッグひな祭り(勝浦市)」、「南紀勝浦ひなめぐり(那智勝浦町)」として同時期に開催されている点。

南紀勝浦ひなめぐり」は平成23年の紀伊半島大水害からの復興を目指そうと平成24年から始まった。
徳島県勝浦町千葉県勝浦市からひな人形の提供を受け、那智の滝(落差133㍍)にちなみ1万3千3百体の人形を展示。
勝浦」でつながる3市町の結びつきはますます強くなっている。

(次田尚弘/千葉)
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房総半島の「白浜」 共通項活かして連携を

2014-11-23 14:10:51 | WAKAYAMA NEWS HARBOR
前号では三重県志摩市にある「御座(ござ)白浜海水浴場」について取り上げた。
静岡県下田市の「伊豆白浜」など、「白浜」という地名が全国各地に存在することは以前から触れてきたが、千葉県にも「白浜」として地域で親しまれているところがある。
今週は、千葉県南房総市白浜エリアについて紹介したい。


【写真】房総半島の旧白浜町(南房総市)

千葉県南房総市は房総半島の最南端に位置する。
2006年の市町村合併前は、安房(あわ)郡白浜町があり、今もその地域は「白浜」と呼ばれている。
温暖で霜が降りることがない地域で、菜の花を筆頭に花の楽園としても知られている。

白浜エリアは首都圏からの観光客も多い。
旧白浜町内にある野島崎(のじまさき)灯台は国の登録有形文化財に登録された国内で2番目に古い灯台。
周辺には「白浜温泉」として温泉施設やリゾートホテルが建ち並び、その姿はまるで和歌山の白浜と似ている。

また、エリア内には3ヶ所の海水浴場がありキャンプ場を併設したところもある。
灯台近くで飲食店を営む男性は「夏になると色とりどりのパラソルやテントが並ぶ。
南方に伊豆大島が一望できるのも魅力です」と話していた。

これまで静岡(伊豆)三重(志摩)千葉(房総)の「白浜」を紹介してきたが、共通していえることは大都市圏から少し足を延ばしたリゾート地や保養地として親しまれていること。
関東・東海・関西における、いわゆる「奥座敷」として名高い「白浜ブランド」が、横の連携により互いに誘客しあうことで、さらなる価値を見いだせるのではないだろうか。

(次田尚弘/千葉)
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伊勢志摩の「白浜」 御座白浜海水浴場

2014-11-16 13:39:31 | WAKAYAMA NEWS HARBOR
前号まで、国道42号について取り上げてきた。
三重県内を走る国道42号から南東へ逸れたところにあるのが伊勢志摩だ。
英虞(あご)湾を囲む形でホテル群が建ち並び、真珠の養殖が盛んなことで有名な伊勢志摩に「白浜」の名が付く海水浴場がある。
今週は三重県志摩市にある「御座(ござ)白浜海水浴場」を紹介したい。


【写真】御座白浜海水浴場(志摩市志摩町御座)

御座白浜海水浴場は英虞湾口、志摩半島南部に位置する海水浴場。
白砂と遠浅の海岸で、水質検査で最高水準に認定されるほど透明度が高い。
東海地方では有数の遠浅ビーチとして、三重県内のみならず愛知県から訪れる人も多く、海水浴のシーズンは大勢の海水浴客で賑うという。

筆者が訪れたのは夏の終わりで海水浴客を見ることはなかったが、周囲にはペンションやキャンプ施設、シャワールーム等が数多くあり、シーズン中の賑いを感じることができた。
沖合に志摩半島特有のリアス式海岸が望めることが特徴。

観光組合のスタッフは「以前は和歌山県白浜町(白良浜)との交流もあったと聞いている。
御座白浜では伊勢海老やアワビなど志摩半島ならではの海の幸も味わえます」と話していた。

御座白浜海水浴場は、近鉄賢島駅から車で約40分。
路線バスも運行されており、近鉄鵜方駅から御座港行きで約60分。
御座白浜停留所で下車、徒歩約2分。
伊勢志摩を訪れる際は足を運んでみては。

(次田尚弘/三重)
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国道42号と渥美半島 起点・篠原交差点(浜松市)

2014-11-09 13:30:08 | WAKAYAMA NEWS HARBOR
これまで、浜松市から和歌山市に至る国道42号における、海上区間(伊良湖-鳥羽)や、紀勢本線と交差する唯一の踏切(紀宝町)について取り上げてきた。
今週は、起点となる浜松市から伊良湖港がある田原市を結ぶ、伊勢湾を隔てた渥美半島側の区間を紹介したい。

国道42号が始まる篠原交差点は浜松市の外れに位置し、国道1号・257号・301号が交わる地点だ。
ここから国道1号線との重複区間としてスタート。


【写真】国道42号の起点「篠原交差点」(浜松市西区)

浜名湖の南端を東海道新幹線やJR東海道線と並走し湖西市に入り、浜名バイパスの大戸倉ICを超えると、国道42号単独の路線となり、旧東海道を進む。

まもなくして旧東海道を外れると愛知県豊橋市に突入。
この辺りでは、太平洋沿岸を走るからか「表浜街道」と呼ばれる。
市街地から外れ、片側1車線の道路の両端には畑やビニールハウスが並ぶ。
渥美半島一帯では花や野菜の生産や畜産が盛んで、田原市に入るとメロンの直売所やイチゴ狩りができる施設が多く見られる。
春先にかけては菜の花畑が沿道を飾ることから、地元では「渥美半島菜の花浪漫街道」と名付け、誘客を呼びかけている。

渥美半島の突端に近づくにつれ起伏の激しい道がしばらく続き、伊良湖港に辿りつく。
伊勢湾を渡るフェリー乗り場に併設する形で「道の駅・伊良湖クリスタルポスト」があり、フェリーの発着を待つ利用者らで賑う。

総距離500㎞近い国道42号を巡れば、太平洋沿岸ならではの青い海と海の幸、風景が堪能できる。みなさんも、身近な国道42号を走破してみては。

(次田尚弘/静岡)
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国道42号と紀勢本線  唯一の平面交差「鵜殿踏切」

2014-11-02 13:31:40 | WAKAYAMA NEWS HARBOR
前号では国道42号の海上区間にあたる伊勢湾フェリー(伊良湖港-鳥羽港)を取り上げた。
紀伊半島の沿岸を走る国道42号に、まるでお供をするかのように並走しているのがJR紀勢本線だ。
車体を傾けながらカーブを切り抜けていく電車を見ると、紀南地方に居る実感が沸く。

切っても切れない関係である国道42号JR紀勢本線だが、両者がアンダーパスやオーバーパスという形で立体交差する地点は数多くあるものの、踏切という形で平面交差する地点は1箇所しかないことをご存知だろうか。
今週は、国道42号唯一の踏切である「鵜殿(うどの)踏切」を紹介したい。


【写真】国道42号と紀勢本線が交差する「鵜殿踏切」


鵜殿踏切」は三重県南牟婁郡紀宝町に位置する。
熊野川を隔て新宮市と隣接する町で、踏切の近くにある鵜殿駅は新宮駅の次の駅にあたる。
鵜殿駅から貨物専用の線路が駅の南方にある北越紀州製紙紀州工場まで引き込まれており、その線路の途上で国道42号踏切交差している。

2013年3月までは1日1往復、貨物列車がこの踏切を通過していたが、現在は定期便の運用は行われていない。
錆びついた線路がそれを物語っているが、国道42号に取り付けられた踏切信号は、いまも現役で青信号を点し続けている。

(次田尚弘/三重)
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