さんぽみちプロジェクト

さんぽみちプロジェクトの記録。
和歌山新報で日曜日一面に連載中の「WAKAYAMA NEWS HARBOR」と連携。

紀州のふるさと自慢を 近江商人に倣う「三方良し」

2011-05-30 16:46:14 | WAKAYAMA NEWS HARBOR
全国各地から、さまざまな目的で和歌山にお越しになり宿泊されるお客様にマッサージさせていただきながら、お国自慢に耳を傾けるのは私の楽しみです。

先日、滋賀県の精悍なビジネスマンの方から、いにしえより「近江商人の心得」として伝わっているスローガンを教わりました。それは 「三方良し」 という言葉です。

まず商売である以上、商品を販売することにより売り手に利益がもたらされることが条件です。これが 「売り手良し」 です。 しかし売り手ばかりがぼろもうけをして、お客様が「損をした」とほぞをかむような商売は長続きしません。

お客様と長く信頼関係を保つためには「適正な価格で良い品を手に入れた」と喜んでもらえるようでなければなりません。これが「買い手良し」です。

「三方良し」となるにはもう一つ条件が必要です。それは「世間良し」です。
これはその商取引を通じて、世の中に何らかの貢献をすべきであるという商道徳です。
今の用語で言うなら法令遵守による社会貢献というイメージでしょうか。企業イメージを重視する昨今の傾向を先取りしたようなスローガンを、古くから掲げてきた近江商人に敬意を表します。

さて、お国自慢といえば、私たち紀州人は他県の人にどのような自慢をしているでしょう。
自然と歴史・文化に恵まれながら、私たちは少し「ふるさと自慢」が足りないように思いませんか?

(宮本年起/和歌山)
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紀州犬の思い出 東京都在住・藤村成弘さん

2011-05-22 13:37:12 | WAKAYAMA NEWS HARBOR
日本橋の三越本店では4月6日から18日の期間で岩合光昭氏の写真展 「いぬ」 が開催されていました。
家族が写真展に赴きお土産に柴犬のクリアファイルをもらったのがきっかけで写真展の詳細を知りたくなり、日本橋三越本店写真展のホームページを訪問したところトップ画像は3匹の子犬の紀州犬でした。

紀州犬といえば年少時代を思い出します。
筆者は5歳のころ近所で生まれた紀州犬との雑種の赤ちゃんをもらい、当時夢中になっていたウルトラマンレオから名前を「レオ」と命名しました。

上京して11年、都内はマンション生活が中心ということもありペットを飼う環境は整っているとは言い難いのですが、6年前から室内で狩猟犬のアメリカンコッカースパニエル「まろん」を飼い始めました。
平日の定期的な散歩は難しいですが、週末のんびりと近所を散歩していると、柴犬や秋田犬などの日本犬と出会うこともあります。
これからの季節は朝型生活、紀州犬と出会うのを楽しみに早朝散歩したいと思います。

(藤村成弘/東京)

藤村成弘さん=岩出市出身。 昭和63年、大学院卒業後に上京。情報通信関連企業に勤務し、欧米アジア新興国のICT(Information、 Communication & Technology)関連市場からマクロ経済動向まで幅広く調査分析。
東京で暮らし街中散策で気付き発見したことを東京から発信。
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たま駅長が和歌山の観光資源として定着

2011-05-15 20:55:26 | WAKAYAMA NEWS HARBOR

大橋建一市長から和歌山市観光発信人を委嘱され1ヶ月が過ぎた。

勤務地である広島市で、機会を見つけては名刺を渡し、「和歌山市に来られたことはありますか」と尋ねている。
「ツアーで高野山と白浜温泉へ」「パンダを見にアドベンチャーワールドへ」「勝浦に泊まって熊野へ」と、和歌山市周辺を目的地に訪れたことのある方は少ない印象を受ける。

「和歌山市は大阪市内から1時間の所です」と話すと、「そんなに近いの」と驚かれる。
「和歌山市には、和歌山城がありますし、猫のたま駅長も居ますよ」と話すと、「ローカル線を盛り上げている三毛猫でしょう」と返ってくる。和歌山電鐵(株)の親会社である両備グループ・岡山電気軌道(株)(本社:岡山市・小嶋光信社長)の存在もあってか、たま駅長の認知度が高い。

休暇で和歌山市へ帰省し、和歌山駅東口の線路沿いを通りがかった。偶然、和歌山電鐵貴志川線のホームから たま電車が発車するところで、フェンスによじ登り電車を見る子ども達や、他府県ナンバーの車から降りカメラを構える人が見られた。ホームではたま駅長のグッズ販売が盛況だった。

和歌山市は、鉄道(動物)をはじめ、歴史・温泉・海の幸など、観光客の多様なニーズに対応できる資源を持っている。大阪市内から1時間で来られるという立地と、観光資源の奥深さを訴求すれば、和歌山市を訪れる方が増えるかもしれない。この2点を県外で発信していきたい。

(次田尚弘/広島)

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世界に類を見ない死者を清め蘇生させる「湯の峰温泉」

2011-05-08 13:30:11 | WAKAYAMA NEWS HARBOR
先日、金沢市で開催された鍼灸マッサージ師の全国大会に参加しました。講演・研修を中心に充実した催しです。

医師・学者など多彩な講師のお一人が札幌国際大学観光学部の松田忠徳教授。ご専門は温泉学です。
夜の懇親会で光栄にも隣席に座らせて頂いたので質問しました。「先生は国内外の温泉を巡られたとのことですが、世界一の温泉はどこですか」と。

すると松田教授「それはなんといっても紀州の湯の峰温泉です」と即答されました。
思わぬ解答に胸を躍らせながらその理由を尋ねますと、「湯の峰は死者を洗い清めて蘇生させる湯。世界中探してもこんな温泉はどこにもありません」と。
ちなみに松田教授のご出身は千葉県。これは純粋に温泉学者としてのご見解であることを付け加えておきます。

湯の峰温泉は日本最古というだけでなく、薬効高い熊野の湯治場として有名で、小栗判官(おぐりほうがん)が蘇生した伝説の地でもあります。

1415年、神奈川県藤沢市の遊行寺(清浄光寺)の大空上人が、夢に見た閻魔大王のお告げに従い相模国で毒殺された小栗判官を湯の峰温泉へ運び「つぼ湯」に入れたところ、薬効により蘇生したという伝説が残っています。

(宮本年起/和歌山)  
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「ありがとう」は和歌山の財産

2011-05-02 14:00:10 | WAKAYAMA NEWS HARBOR
愛媛県出身で慶応大学生の神野翔さん(21)は竹中平蔵ゼミに所属し地元愛媛県の活性化に取り組んでいる。

竹中氏が生まれ育った和歌山を見てみたいと、ことし3月、初めて和歌山を訪れた。
彼の目に和歌山のまちがどう映ったのかリポートしてもらった。
    
◇     ◇

和歌山市内を走るバスに乗っていて驚いたことがある。
小学生や中学生が運転手さんに「ありがとう」と元気にお礼を言って降りていたことだ。私はこのような光景を見たことがなかった。

和歌山市出身の知人にこの話をすると、和歌山の小学校に通った人なら乗り物を降りる時はお礼を言うよう習うこと、家族や近所の人たちがお礼を言っているところを普段から見ていることを教えてくれた。

私は首都圏でよくバスに乗るが小学生や中学生が元気よくお礼を言って降りる光景は一度も見たことがない。ほかの地域でも同様であるし友人に聞いても同じ答えだった。
これは他の地域では見られない、和歌山ならではの光景だと思う。

感謝の気持ちをまちなかで聞くことができ、私は自然と胸が温かくなった。
「ありがとう」は和歌山の財産だ。いつまでも和歌山に感謝の心が根付いていってほしい。

(神野翔/神奈川)
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