前号に続き、熊野市について取り上げる。
今週は舞台を伊勢路が続く沿岸部に移し、世界遺産に登録されている「花の窟(いわや)神社」を紹介したい。
「花の窟神社」は熊野市の北東部の沿岸に位置する。
奈良時代に記された「日本書紀」で、「国うみの舞台」として記録に残る日本最古の神社。
祭神は、神々の母「イザナミノミコト」と、火の神「カグツチノミコト」。
「カグツチノミコト」を産んだ際に亡くなった「イザナミノミコト」が葬られた御陵で、御神体は高さ45メートルの巨大な岩(窟)とされている。
また、古くから近隣の人々が「イザナミノミコト」を弔い、季節の花々を備えて祭られてきた自然崇拝の地といわれ、神社の名である「花の窟」の由来とされている。
例大祭は2月2日(春季)と10月2日(秋季)に行われる。
神々に舞を奉納し、約170メートルの大縄を御神体である岩(窟)の上部から境内にある松の御神木に渡す神事。
「花の窟ののお綱かけ神事」として三重県の無形民俗文化財にも指定されている。
季節の花(春にはツバキの花、秋にはケイトウの花)を大縄に結ぶ習わしが特徴。
筆者が訪れると女性の参拝客が多い印象。
御神体である巨大な岩(窟)が、神社のほど近くにある熊野灘の波の音を深く轟かせるさまは、ここでしか味わえない、神聖で心を落ち着かせるものがある。
神社の脇を走る国道42号を渡れば、七里御浜が広がる。
そこからは御神体の全体を拝むことができるので、ぜひ浜辺も散策してほしい。
アクセスはJR熊野市駅から新宮駅行きのバスで約2分。「花の窟」で下車。国道42号に面し、駐車場もある。
この地ならではの自然崇拝の文化に触れてみては。
(次田尚弘/熊野市)
今週は舞台を伊勢路が続く沿岸部に移し、世界遺産に登録されている「花の窟(いわや)神社」を紹介したい。
【写真】「花の窟神社」
「花の窟神社」は熊野市の北東部の沿岸に位置する。
奈良時代に記された「日本書紀」で、「国うみの舞台」として記録に残る日本最古の神社。
祭神は、神々の母「イザナミノミコト」と、火の神「カグツチノミコト」。
「カグツチノミコト」を産んだ際に亡くなった「イザナミノミコト」が葬られた御陵で、御神体は高さ45メートルの巨大な岩(窟)とされている。
また、古くから近隣の人々が「イザナミノミコト」を弔い、季節の花々を備えて祭られてきた自然崇拝の地といわれ、神社の名である「花の窟」の由来とされている。
例大祭は2月2日(春季)と10月2日(秋季)に行われる。
神々に舞を奉納し、約170メートルの大縄を御神体である岩(窟)の上部から境内にある松の御神木に渡す神事。
「花の窟ののお綱かけ神事」として三重県の無形民俗文化財にも指定されている。
季節の花(春にはツバキの花、秋にはケイトウの花)を大縄に結ぶ習わしが特徴。
筆者が訪れると女性の参拝客が多い印象。
御神体である巨大な岩(窟)が、神社のほど近くにある熊野灘の波の音を深く轟かせるさまは、ここでしか味わえない、神聖で心を落ち着かせるものがある。
神社の脇を走る国道42号を渡れば、七里御浜が広がる。
そこからは御神体の全体を拝むことができるので、ぜひ浜辺も散策してほしい。
アクセスはJR熊野市駅から新宮駅行きのバスで約2分。「花の窟」で下車。国道42号に面し、駐車場もある。
この地ならではの自然崇拝の文化に触れてみては。
(次田尚弘/熊野市)