さんぽみちプロジェクト

さんぽみちプロジェクトの記録。
和歌山新報で日曜日一面に連載中の「WAKAYAMA NEWS HARBOR」と連携。

「和歌山の空は大きい」 自然への着眼が魅力発見の鍵に

2011-06-26 14:12:17 | WAKAYAMA NEWS HARBOR
産婦人科学会出席のため大阪からお越しになった若いお医者様にマッサージを施しながら、ゆっくりとお話を伺う機会を得ました。

和歌山へはこれが初めての訪問とおっしゃるので、まずは和歌山の第一印象をお尋ねしました。

「空が大きいですね。大阪の空は高層ビルで小さく区切られているので」とのことでした。

同時に、ご専門である産科と婦人科の臨床での問題点をお聞かせいただきました。
平均初婚年齢が徐々に高くなるのに伴い、40歳代の出産が増加し、また不妊の相談も多いのだそうです。
逆に、身体発達の早熟化もあって、12、3歳の超低年齢での妊娠も少なくないとのこと。
医師としては母体の安全を最優先したいところですが、社会的・経済的な問題もからみ、本人と家族の間でもめることもしばしばであるといいます。

冒頭の、「和歌山は空が大きい」とのコメントですが、これは別の側面から見るなら、「和歌山は高層の建造物が少なくて、近代化の遅れた街だ」ということにもなるかもしれません。
ものの評価は文明に着眼するか、それとも自然に着目するかによって、ずいぶん違ってくるのだと思われます。

しかし、お話を伺うほどに、人間への優しいまなざしを備えたこのお医者様が、まず和歌山の空の大きさをほめてくださったことに、この地に生まれ育った者として心からうれしく感じました。

(宮本年起/和歌山)
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「エコ推進都市」になれる 環境配慮型の旅客機が運航

2011-06-21 14:00:16 | WAKAYAMA NEWS HARBOR
県内唯一の空港である「南紀白浜空港」は昭和43年の開港より和歌山と各地を空で結んできた。
現在は羽田便だけであるがかつては大阪・名古屋・広島・福岡へ就航していた。

昨年から羽田便に新しい機材が導入されていることをご存知だろうか。省燃料で低騒音という特性を備えた環境配慮型の小型旅客機「エンブラエル170型機」だ。

同機は約80人乗り。ブラジルの航空機メーカー「エンブラエル社」が製造したもので全長29・9m・全幅26・0m・全高9・9m全長はN700系新幹線(25m)より少し長い程度と、コンパクトなジェット機である。

同機はJALグループが推進する「エコ・ファーストの約束」の取り組みの一つとして導入された。
同グループは「環境先進企業としての地球環境保全の取り組み」と題し実施。平成22年5月には政府から「エコ・ファースト企業」の認定を受けている。

エコ・ファーストとは、企業が行う環境保全に関する取り組みを、環境大臣に約束する制度で、平成20年に創設されたもの。

先月、田辺市で行われた「第62回全国植樹祭」は「木の国恵みの森を創ろう」を開催理念とし、今後も森の育成と地球温暖化の防止を目的に、森の資源の有効活用を目指していくという。

官民それぞれが環境問題への意識を高く持ち、大きな輪になって活動を推進することで、和歌山県は世界に誇る「エコ推進都市」になれるのではないか。

(岸村敏充/東京・次田尚弘/広島)
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何度来ても変わらない印象 豊かな自然が残る和歌山県

2011-06-12 15:53:15 | WAKAYAMA NEWS HARBOR
宮崎県で生まれ育って現在は東京でウェブデザイナーをなさっている清楚な女性にマッサージを施す機会がありました。
和歌山には数度目の出張だとか。さっそく和歌山の印象をお尋ねしました。

「何度来ても変わらない印象」 とのお答え。それは、「発展性がない」ということでしょうか、とおそるおそるお聞きしますと、こんな解説が返ってきました。

「全国あちらこちらを仕事で訪問していると、開発が進んで自然がすっかりなくなっているようなところも少なくないのです。 和歌山は自然がたくさん残されていて、山歩き大好き派の私にはうれしい土地です」

昭和40年代前半、高度成長に伴う鉄の需要増加に応えるため住友金属は埋め立てによる工場拡張を計画しました。
しかし住民が反対運動を繰り広げ、その結果、計画を断念。鹿島に建設していた新工場に生産の重心を移したのは周知の通りです。

和歌山は経済発展の絶好の機会を逃してしまったのかもしれません。
でも、そのおかげで自然は守られました。

あの時が和歌山のターニング・ポイントであったと思います。

(宮本年起/和歌山)
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1200年燃え続ける空海の「きえずの火」

2011-06-04 19:24:49 | WAKAYAMA NEWS HARBOR

浅野長晟による和歌山城と広島城にまつわる歴史に続き、今回は空海(弘法大師)宮島の関係を紹介したい。

広島の観光地として有名な「宮島」は、和歌山市の加太・友ヶ島、新和歌浦・雑賀崎と同じ、瀬戸内海国立公園に指定されている。

宮島といえば、世界文化遺産として登録されている厳島神社が有名。

同神社を裾野に持ち、宮島の中央にそびえる弥山(みせん)は、古くから信仰の山で参拝者が絶えない。

 

弥山の山麓に大聖院(だいしょういん)という真言宗御室派大本山の寺院がある。

伝承によると、806年(大同元年)空海が宮島に渡り、弥山の上で100日間の修行した際に開基したという。

霊火堂にある「きえずの火」は、空海が修行を行って以来、1200年間消えることなく燃え続けており、平和記念公園の「ともしびの火」の元火のひとつとなっている。

和歌山県が誇る世界文化遺産・高野山の金剛峯寺を開基した空海は、広島の地でも皆に信仰されると共に、平和のともしびとして戦没者を慰めている。

(次田尚弘/広島)

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