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さんぽみちプロジェクト

さんぽみちプロジェクトの記録。
和歌山新報で日曜日一面に連載中の「WAKAYAMA NEWS HARBOR」と連携。

柿シーズンの最後に 登場500グラムを超える「太天柿」

2023-03-05 13:30:55 | WAKAYAMA NEWS HARBOR
前号では、平核無柿を硫黄で燻蒸して作る、羊羹のような食感の「あんぽ柿」を取り上げた。
柿のシーズンの最後に楽しめる柿として、干し柿にして食べられる「愛宕柿」や「蜂屋柿」を取り上げたが、加工せずに食べられる晩生型の柿がある。
今週は「太天柿(たいてんがき)」を紹介したい。


【写真】大きく立派な「太天柿」

太天柿は、不完全甘柿である「黒熊柿」に完全甘柿の「太秋柿」を交配して作られたもの。
1993年に農水省の果樹試験場で選抜育成され、2009年に登録された比較的新しい品種である。
太天柿の名は「天から授かった素晴らしく大きな果実」という意味から付けられたという。

太天柿は渋柿であることから脱渋が必要。果形は平核無柿のように扁平だが、角には丸みがある。
特徴は果実のサイズ。富有柿のおよそ1.5倍の500g~600gで、これまで取り上げた柿のなかで最大のサイズといって過言ではない。

食してみると果汁が多く、甘さは富有柿と同程度。サクサクとした食感だが熟すにつれて柔らかくなる。果実の中央に近づくほど茶色に色付いている。

令和元年の農水省統計によると、愛媛県で5.1haの栽培面積があり、その他の都道府県の記載は無いが、筆者はかつらぎ町内の産直市場で購入した。
僅かながら和歌山県内でも栽培されている。

収穫は11月上旬頃から。脱渋後に出荷されることから、最盛期は11月中旬から12月上旬にかけて。
柿のシーズンを締めくくる太天柿。一際目立つ大きな柿を見つけたら、ぜひご賞味いただきたい。

(次田尚弘/和歌山市)

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