さんぽみちプロジェクト

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和歌山新報で日曜日一面に連載中の「WAKAYAMA NEWS HARBOR」と連携。

福をもたらす縁起物 サイズ、価格も一流の「獅子柚子」

2024-01-07 15:46:56 | WAKAYAMA NEWS HARBOR
新しい年を迎えたが、元日から心が痛む災害のニュースが報道されている。自然の猛威を回避することは難しいが、可能な限り穏やかな年になってほしい。

今週は、邪気を払い、福をもたらす縁起物として知られる「獅子柚子(ししゆず)」を紹介したい。


【写真】大きくて凸凹が特徴の「獅子柚子」

獅子柚子は「文旦(ぶんだん)」という柑橘の一種。原産は中国で、奈良時代に日本に伝わったとされる。

特徴は何と言ってもその大きさ。直径20cm程度あり、果重は1kgを超える。一般的な柚子の約10倍、グレープフルーツの約3倍のサイズである。皮が非常に分厚く、表面が凸凹している。獅子や鬼の顔に似ていることからこの名が付けられたという。他にも「鬼柚子」と呼ばれることがある。

柚子の名が付いているが、文旦の一種であるため、柚子のような強い香りはなく、ほのかに柑橘系の香りがする程度。
食用には向かず、主に観賞用とされるが、マーマレードやピールにして食べることができる。白い綿状の部分には、ヘスペリジンというポリフェノールの一種が含まれ、血流の改善や、新陳代謝を促進する効果があるとされる。

収穫期は11月下旬から1月にかけて。インパクトの大きい柚子として、冬至に合わせ風呂に入れられることもあるが、正月飾りとして玄関に飾り、魔除けや縁起物として使用されるのが一般的。
実が大きいということから「実入りが良くなる」と願掛けし、長期間しなびることがないため、飲食店の店先などで年間を通じて飾られることもある。

栽培地域は関東より西の地域。筆者は県内の産直市場で購入した。大きくて形のよいものは1個3000円程度で販売される高級品である。

暗い話題で始まった2024年。邪気を払い、福をもたらせてほしい。

(次田尚弘/和歌山市)

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