雑文の旅

猫爺の長編小説、短編小説、掌編小説、随筆、日記の投稿用ブログ

若者ことば

2012-06-18 | 日記
 今朝は、けたたましいヒヨドリの声で目が覚めた。 群れを成して飛んできて、ひと時賑やかに鳴き交わしていたかと思うと、サーッと飛び去って、後は鴬の声だけになった。 以前、六甲山系の鴬は、鳴き方が下手だと言われていた。 現在、我が家の近くに来る鴬は、奇麗に古来の文字表現さながらに「ホー、ホケキョ」と鳴いているような…、いないような…。

 自分の知っている鴬は、普通に「ホー、ホケキョ」或いは「ホホホホホ、ホケキョ」と枕の部分を小刻みの鳴き方、そして、「ケキョケキョケキョ」と長く鳴く、所謂「鴬の谷渡り」であった。 最近、こちらへ飛んでくる鴬は、奇麗に標準鳴きの時と、「ホホホホホ、ペチョペチョ」とか、「ホホホホホ、ギョギョギョ」なんて自分の耳に聞こえたりして、「お前はさかな君か!」と、突っ込みを入れたくなる。 

 この崩れた鳴き方は、下手ではなくて、人間の若者言葉のように、鴬の「若者鳴き」だと思う。 その証拠に、普通に鳴くときは、本当に奇麗なのだから。 この「ホー、ホケキョ」は、メスを誘っているのだそうである。 さしずめ、「若者鳴き」は、
 「ねえ、彼女っ 俺とホテルへ行かへん?」と鳴いているのか。 彼女の返事は、「ざーけんな! うちがそんなふしだらな女にみえるのか、うちはそんなとこへ、ただでは行かへんで!」六甲山系の鴬は、大阪弁なのであった。

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