雑文の旅

猫爺の長編小説、短編小説、掌編小説、随筆、日記の投稿用ブログ

猫爺のエッセイ「うーん、これは美味い」

2015-09-18 | エッセイ
 猫爺は、テレビのバラエティー番組で、タレントが試食して《おいしい》と感想を言っているのを信じないことにしている。
 食べ物を口に入れたか入れないうちに、《うーん》と美味そうに声を発しているが、大概の物は最初口に入れたときは美味しく感じるものだ。二口、三口と食べていると、不味さを感じてくることもある。
 例えば、どこかの地方では、どこの家でも「芋餅」を食べているように番組で紹介していた。レシピは簡単そうだったので、猫爺も作ってみた。最初の一口は、「美味しいかな?」と思ったのだが、「うーん、これは…」などと声を発する程ではなく、二口三口で飽き飽きした。何個か作っていたが、もう二個目は食べる気がしなかった。猫爺の作り方が下手だった所為かもしれないが、そんなに難しいものではないので、大した違いはかった筈だ。

 料理の先生が「味の広がり」と言う表現していたら、某アイドルは食べてみて、すかさず「口の中で味が広がった」と感想を言っていた。物を食べたら、口の中いっぱいに味が広がるのは当然のことで、先生の「味の広がり」とは、そう言う意味ではなかったと思う。

 また、某六十歳を過ぎた漫画家は、某ドッキリ番組で故意に作った「不味い料理」を食べさせられて、「すごく美味しい」と感想を言っていたが、ドッキリと明かされると、「美味しいと言わないといけないと思った」と打ち明けた。猫爺は、それを見た所為で、タレントの感想が信じられなくなったのだ。

 類似したことで、大物タレントとやらがクイズの答えを間違えると、「最初からやりなおそう」と言う人が居る。その所為で大物タレントが難しいクイズにずばり正解したところで、「ははーん、やり直したな」と思う。或いは、「スタッフから答えを教えて貰っていたな」と思うだけで、決して「すげぇ」なんて思わない。


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