雑文の旅

猫爺の長編小説、短編小説、掌編小説、随筆、日記の投稿用ブログ

猫爺の日記「猫爺の昼餌」'16.01.09

2016-01-09 | 日記
980円のステーキと、160円のライス


 スーパーの安売り、2枚680円とかで売られている豪州産の硬い牛肉で、柔らかくする為にやや薄切りにして、更に叩いて大きく見せているような感じだ。

 昔、牛肉の値段が上がり、代用に硬い鯨肉を食っていた頃に、突然メチャ安の牛肉に出合った。何人かで金を出し合って、中央市場で働いていた友人にまとめてどっさり購入して貰い分配したのだ。
 当時、その牛肉を「オーストラリアン・チルド・ビーフ」と呼んでいた。その肉をスキヤキで食べて驚いた。「これが牛肉?」誰もが驚き、落胆したものだ。その肉を初めて食べたときの感想が、「ボール紙を砂糖と醤油で煮込んで食べているようだ」

 大袈裟ではなく、それほど日本産の牛肉が旨かったのだ。安物の並み肉でさえ、くらべものにはならなかった。ひとつは、神戸市は長田区にある人工島、「苅藻島」に場があり、一度も冷凍されていない牛肉が買えた所為でもあるのだろう。

 長田区には朝鮮人が多く、かっては廃棄していた内臓を上手く調理して「ホルモン焼き」の店を出していた。客四、五人で満員の店から、「モランボン」のような大手まで、実に多くの店があった。
 ホルモン焼き店の看板は、赤提灯一つあれば良い。モクモクと店から吐き出す煙が、ネオンの看板よりも客を呼び込んでいたからだ。現在であれば、恐らく「消防法違反?」、でなくとも、近隣からの苦情が殺到するであろう。
 


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