雑文の旅

猫爺の長編小説、短編小説、掌編小説、随筆、日記の投稿用ブログ

猫爺のエッセイ「六甲山系のウグイス」

2015-05-27 | エッセイ
 私が住んでいるところは六甲山系の裏側、神戸市街側を瀬戸内海側とすれば、ここは日本海側にあたるところ。山を拓いた造成地なので、山からホトトギスやウグイスが飛んできて「里へ来たよ」と歌う。
 今も、すぐ近くの木でウグイスが盛んに鳴いている。ウグイスの鳴き声と言えば、だれでも思い浮かべるのは「ホーホケキョ」または谷渡り「ピピピピ…ケキョケキョケキョケキョ…」と鳴く縄張り宣言鳴き。
 だが、今鳴いているウグイスは、滅茶苦茶鳴きとでも言うか、文字で表せないような崩れた鳴き方である。
 強いて文字で表すと「プーププププ…ビーホペチョウ」でもないか。あんなのはとても文字で表せない。
 何昔か前から、六甲山系のウグイスは、鳴き方が下手だと言われていて、うろ覚えだが正しい鳴き方を録音して、スピーカーで聞かせたことがあったと記憶する。親から子が間違った鳴き方を憶え、それが何世代かして当たり前になってしまうのだと、つい現代の若者が使う言葉を思い浮かべてしまった。
 
 先ほど、YouTubeでウグイスの鳴き声を聞いてきた。やはり他所のウグイスも、私のところで聞かれる鳴き声ほどもないが崩れていた。その中で、本当に昔ながらの囀りを聞かせてくれた動画があった。
 このウグイスは、昔ながらの綺麗な鳴き声で、聞いていて感動さえ覚えた。

   「ウグイス元来の鳴き方」

 その点、ホトトギスは崩れていない。それは何故だろう。