雑文の旅

猫爺の長編小説、短編小説、掌編小説、随筆、日記の投稿用ブログ

西方浄土

2012-03-21 | 日記
 仏の住む極楽浄土は、西方浄土とも言い西の方角十万億仏国土の彼方にある。 1仏国土が何メートルか、あるいは何平方メートルか推測してみも意味はない。 要するに、現世に存在する人間には到達することが出来ない距離にあると考えるべきである。 この概念は、現世が象の背中に乗った円盤状のものであると思われていた頃に想像されたものに違いない。 もし地球上と考えるなら、西へ西へ進めば元の位置に戻ってしまう。 また、宇宙の彼方だと考えると、我々の立っている場所から西と言えば、夜と昼では真逆の方角になってしまう。 したがって、「西方に向かって、念仏を唱える」という教えは矛盾なのだ。 ここは、ただ屁理屈を言わずに、西方角の無窮の彼方に仏(阿弥陀仏)が支配する極楽浄土があるのだと考えるべき。 

 極楽浄土に於いても、子供が生まれる。 男と女が、ベッドの上で苦労してつくるのではなく、蓮の花の上にポコンと生まれて来るのだ。 やはり子供は苦労してつくり、苦労して育てる方がいい。 ポコン、スクスクでは愛情がわかない。 しかし、極楽浄土では、子供は「仏」の慈愛を一身に受けてスクスク育つのだろう。 とにかく、仏の世界は、慈愛と矛盾にあふれているのだ。