人気があるのに何故か里親さんに恵まれないちび太です。
店では、これまでも何度か迷い込んできたノラの保護者探しや里親探しをしてきました。みな猫好きのお客さんに引き取られて、今は幸せに暮らしています。一方、もう何人もの候補者が現れたのに話が決まらないちび太、しかもその理由がちび太のせいじゃない。何だかちび太の薄幸なイメージと重なって、運命のいたずらに翻弄される宿命を感じちゃうのでした。

店時代のちび太は自然の中で育ちました
今回は、わが家に引っ越した途端に3人の候補者さんが現れた。条件的にはみな良さそうだったけど、少し早かったAさんと話を進めました。Aさん宅には先住猫さんがいて、最近相方を亡くして寂しそうだからと新たに迎えることにしたとか。先住さん(♀です)の年齢は10才と少しお年で性格は穏やか、それにちび太もテンちゃんとの経験があるので大丈夫かと。とりあえずトライアルで確認することになりました。
今度こそ決まるだろう。これでちび太ともお別れかと感無量になったもんです。Aさん宅でのトライアルを他の2人(BさんCさん)に告げたところ、非常に残念がったBさんは「トライアルの行方を見守ります」と言ってくれました。そして、ちび太はトライアルに向かったのです。

わが家では鉢に入った草を食べてました
ところがトライアルのスタートは雲行きが怪しかった。ちび太は相変わらず無邪気で問題なかったのですが、先住さんが大変だと。納戸に閉じこもって出て来ないらしい。先住さんが受け入れることがちび太引き取りの前提でした。なので、その旨をBさんに伝えて待って頂く事になりました。Cさんは既に別のニャンコに声をかけていた。

いつもニャーのそばにいました
そうか、ちび太はニャンコに対しても人間に対しても超甘えん坊だから、むしろ先住猫のいない方Bさん宅の方がよかったのかもしれない。何しろ店の敷地内とはいえ自然の中で育ったちび太はとても活発。やんちゃで少しきかん坊なところがある。相手に見境がないから嫌われちゃうこともあるよなあ、などと反省しているうちに、Aさんから「何とかいけそう」との一報が入ったのです。

ニャーとかくれんぼ
何だ、案ずるより生むが易しか。安堵しつつもちょっぴり寂しく感じながら、Bさんにいきさつを説明して丁重にお断りしました。Bさんは「残念だけどよかったですね」と言ってくれて、それで一件落着となった。ああ、ちび太を送り出したことで、一昨年のチビの事故以来引っかかっていた負い目のようなものがようやく晴れた気分だった。
ちび太がチビに生き写しだったので、復活した負い目でした。チビもちび太のようにわが家に引っ越していれば、あの事故はなかった。でも、当時は被介護猫のテツがいたのでその選択肢がなかったのです。同じことは繰り返さない。ちび太は絶対に幸せにする。ようやくその決意が実現した。少し寂しいけど、それでよかったのだ・・・。

キーとクウとお遊び
それからしばらくして、Aさんから連絡が来た。悩み事の相談でした。先住猫さんがちび太に慣れてきて一緒に暮らし始めたまではよかったけど、今度はちび太が何かと絡みつくようになった。ああ、またやってるな。店ではテンちゃんに、わが家ではニャーにもそうだった。それがちび太の"大好き"表現なのです。
だが先住さんは耐えられないようだ。ストレス症状が出て、ついには何も口にしなくなってしまった。それで、今はちび太を空き部屋に隔離しているとのことでした。しかもケージ暮らし。そのときのAさんの口調から判断して、ちび太を呼び戻すことにしたのです。ちび太に罪はないけど、Aさんや先住さんに無理強いしても誰も幸せにならない。

みうとだって遊んじゃう貴重な存在
一応、Bさんに連絡してみました。Bさんはネットの里親募集サイトで応募して、話が進んでいるとのことだった。結局ちび太は出戻りとなり、再びわが家にいます。やっぱり緊張もあったのだろう。初めはおどおどしていたけど、今はすっかり調子が戻ってニャーにくっつきまくっています。
何というめぐり合わせの不運。やっぱりちび太には薄幸がつきまといそうなやな予感。それらがまとめて吹き飛んでしまうまで、ちび太にはわが家で羽を伸ばしてもらうつもりです。

戻ってきたちび太、まる1日爆睡しました