今日も元気で頑張るニャン

家族になった保護猫たちの日常を綴りながら、ノラ猫たちとの共存を模索するブログです。

エサをやるなは殺せと同じ・第8弾 ~偽善はもう許されない~

2023年03月14日 | シリーズ:エサをやるなは殺せと同じ
最近このカテゴリーでは怒り狂ってばかりで気が引けてます。
それでも書かずにはいられない。ノラたちのために。

当シリーズの前回記事(昨年11/19)で、長崎市で動物の愛護及び管理に関する条例が施行され餌やり禁止のごとき文言があったために餌やりさんが一斉に身を引いてしまい、多くのノラたちが痩せ衰えて餓死するノラも出て来たと伝えました。その時の担当者(動物愛護センターの所長さん)の言葉が「条例の理念が理解されてない、餌やり禁止がひとり歩きしている・・」と。いやいや違うでしょ、そう解釈するように書いているでしょ、というのが自分の指摘でした。

先月28日長崎市議会にこの問題がかけられたと長崎国際テレビが報じた。市長の殺処分0にしたい気持ちはわかる。しかし昨年7月に条例を施行して以来、餌をもらえなくなって餓死するノラ猫が増えたと今度はボランティア団体の代表が指摘。驚いたことに状況は未だに改善されてなかったのです。代表曰く、「餌を与えるなの言葉だけが先行して、条例が正しく理解されてない」と。どうやら正しい理解とは不妊化のことらしいが、「餌をあげて繁殖を繰り返すのは(悪い)人」とも言っている。つまりあなたも、餌をやるなと言ってるわけだよね。

こんなことでいいのでしょうか。ノラたちにとってはまさに生きるか死ぬかの問題なのに、揃いも揃ってあまりにも愚鈍すぎませんか?

お店とわが家で最後の2年半を過ごした天国のテンちゃん

「不幸なノラを増やさないために餌をやるな。」
今や役人やボランティア団体の誰もが言う決まり文句。今いるノラに子を産ませない、そこまではいい。それであれば餌をやるやらないに関わりなく不妊化手術を進めればいいのです。なのに餌をやるなということは? 子を産ませないためにその猫に死んでもらう(餓死させる)という以外に意味がありますか? 如何にも猫の味方、動物愛護の顔をしてその実殺処分よりも怖いことを平気で言う。これが偽善でなくて何なのか。

以前に紹介した、(広島県だったかの)ある市の条例改正案。
「餌はあげてもいいのです。道端でお腹をすかした痩せ細った子猫に出会ったら、どうぞ餌をあげて下さい。でもできたら、動物愛護団体などに連絡して下さい。そして、毎日何匹もの野良猫を集めて餌をあげたいときは、当市にはルールがあるのでしっかり守って下さい。」
これならお子さんにも通じ、情操教育にも役立ちますよね。

テンちゃんはお店の風景によく溶け込んでいた

何よりこうしたすべての話のおかしさは、猫捨て問題を餌やり問題にすり替えていることです。これも何度も言ってきたが、どのようなノラであってもそのルーツを辿れば間違いなく捨て猫にたどり着く。つまり猫捨て(飼い猫を野に放つこと)を防止しない限り、どんなに保護しても不妊手術してもノラの数は減らないのです。猫を捨てる人間を野放しにして、捨てられた猫を哀れと食べ物をあげる人間を非難する。餌やりさんを非難する人たちは、その餌やりさんよりも動物愛護の精神に欠けているということだ。どうして、一緒にノラたちを守ろうという姿勢がとれないのか。

同時に大事なことは、世の中のあらゆる猫捨て行為を糾弾すること。まるで古い慣習のような一般人の猫捨てのみならず、ブリーダーの大量遺棄、ペットショップの売れ残り猫を引き取る闇屋の存在。不都合な真実としてこれら人間のエゴに目を背ける限り、ノラ問題は解決しないことを肝に命じるべきなのです。この点では政治家や特にメディア人の不作為も大きい。この問題にどこかの番組が目覚めて先駆者となり、日本に、いや世界に大きな猫捨て禁止の波が沸き起こることが自分の願いです。もちろん対象は猫に限りません。人間に利用され、人間のエゴによって捨てられ無残に絶えていくすべての命が対象です。

テンちゃんは人に捨てられたが、人をこよなく愛し続けた

◆エサをやるなは殺せと同じ:シリーズ過去記事一覧
第7弾   エサをやるなは殺せと同じ「だから言ったじゃないの」 2022.11.19
第6弾   エサをやるなは殺せと同じ「殺処分か餓死か」2022.7.13
第5弾   エサをやるなは殺せと同じ「コメント欄に見る世相」2022.2.25
第4弾   エサをやるなは殺せと同じ「言葉の真相を暴く」2021.3.31
第3弾後編 エサをやるなは殺せと同じ「→ノラたちとの共存を目指して・番外編4」2020.8.31
第3弾前編 エサをやるなは殺せと同じ「→ノラたちとの共存を目指して・番外編3」2020.6.30
第2弾     エサをやるなは殺せと同じ「理屈で勝負の巻」2018.8.23
第1弾     雑感:エサをやるなは殺せと同じ 2017.6.30

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1 コメント

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Unknown (ミルキー)
2023-04-17 19:47:24
餌やりさんが病気なりでいなくなったらすぐにその地域の野良猫がいなくなったという話はよく聞きます。
まずは餌やりを完全に止めることが野良猫を減らす第一歩かと。(適切な餌やりなんてものは存在しない)
あとは以前のように野良を保健所が引き取り殺処分を加速するようになればペットショップがいても問題は無くなるでしょう。

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