今日も元気で頑張るニャン

家族になった保護猫たちの日常を綴りながら、ノラ猫たちとの共存を模索するブログです。

3年半

2020年07月04日 | シャッポ
シャッポが失踪してから3年半が経ちました。
今でもシャッポらしき情報があれば出向いて捜します。
でも、もし本当にシャッポが帰って来たら、それはそれで困るだろうな。
店ではレオとココが暮らしているし、飽和状態のわが家は今でも波風が後を絶たない。
ノラたちの生活は変化の連続。
お付き合いしていればその変化に否応なしに巻き込まれる。
「Shappo in Dream」に書いたように、ここにはもうシャッポの居場所がないのです。


店時代のシャッポ (本記事の写真はすべて蔵出しものです)

それでも、シャッポには会いたい。
無事でいることだけでも確認したい。
もし再会して、シャッポが同意するなら、どんなことでもしてあげるつもりです。

しかし今となっては、シャッポとの再会は叶わぬ夢なのかな。
と思っていたところ、すごい記事を見つけました。
何と、12年前に行方不明になった愛猫と奇跡の再会。
しかも保護者も猫も互いに覚えていて、猫が甘えてきたというではないか。


遊びに夢中のシャッポとチビ(写真上の方)

それはイギリスの話です。
さらにその記事の下欄にある関連記事を追っていくと、同じような話があるはあるは。
夢が現実になる話って、世界にはあるもんなんですね。
ただ、これらの話にはひとつ共通事項が。
再会のきっかけが、猫に埋め込まれたマイクロチップだったのです。
(当該記事は本記事の一番下に添付してあります。)


チビ亡き後、関係が微妙になったシャッポとニャー(奥)

日本でも昨年の動物愛護法の改正によって、3年後(つまり2022年)には飼い犬飼い猫のマイクロチップ装着が義務化されます。これによって、行方不明になったワンニャンたちが戻ってくる確率が高くなる期待が持てる。もちろん、行方不明にしない努力が先だけど。


観葉室のシャッポ

(関連記事にも同様の話がたくさんあります!)

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シャッポとレオ

2020年01月25日 | シャッポ
先日、ネコ好きの常連客さんから伺った話。
近所のとあるところ(場所は秘密)にエサやりさんが来て、数匹のノラが集まってくる。その中の1匹がシャッポに似ていると。それでシャッポの思い出話に花が咲きました。

店の風景とよく馴染んでいたシャッポ

3年前の今頃は忘れもしない、足を棒にしてシャッポを捜していた頃です。
年末の慌ただしいときに忽然と消息を絶ったシャッポ。ある朝、店に来たらいなかった。今のレオのように何ひとつ不自由なく、スタッフに可愛がられ、自分とは相思相愛の仲だったシャッポがそんな暮らしに背を向けたのです。延々と続けた捜索も空しく、シャッポは行方知れずとなりました。

当初は事件事故の可能性も疑ったけど、結局やはりシャッポは自分の意思で行動したのだと思うようになった。当時はノラたちのために何かできればと動き始めたときだっただけに、身近にいたシャッポの失踪はショックでした。自分はシャッポのことをどのくらい理解していたのだろうか。その後のシャッポカテゴリーには、膨大な思いを記事にして書き込むことになったのです。

店の中が見回せるシャッポお気に入りの場所

一方、店に居着いてもうすぐ1年になるレオ。シャッポの在店期間を抜いて今も安定した生活を送っています。しかしレオも昼間は自由の身、短時間だけど姿を消すときがある。どこまで足を延ばしているのかわかりません。レオもいつしか、この店を後にするのだろうか。


ギフトコーナーや観葉の部屋で遊ぶレオ

シャッポとレオ。
これまでさんざん書いてきたシャッポ失踪の「何故?」「どうして?」。 この疑問がちょうど始めたばかりのこのブログの出発点となり、その後の自分の思考や行動の原点となりました。シャッポが店にいたときの状況をレオと比較して、何が違うのか今一度考えてみます。

スタッフとの間柄
どちらも良好。とは言えスタッフは日頃から多忙で、基本的にネコの面倒はみない。何かと面倒みるのは自分(オジン)だけど、シャッポのときと比べて今は半分程度しか出勤しない。それに自分の考えも変わってきてあれこれ強制しなくなったので、レオはシャッポと比べて自由度が高い。それでも自分の意志でスタッフに付き纏っています。

プリンター上の箱で寝呆けるシャッポ

お客さんとの間柄
レオは特定の人を除いて逃げ回る。シャッポは誰にも愛想がよかったけど、店頭でいじめに遭ってからはスタッフ以外の人を警戒するようになった。

お友達
レオは店に現れたときテンちゃんに迎えられたが、当時のテンちゃんは療養のため本拠地を家に移していたので会う機会は多くなかった。シャッポはニャーとチビに迎えられ、しばらく仲良し3匹時代が続いた。しかしチビが不幸な事故死を遂げてからはニャーを襲うようになり、結局ニャーをわが家に追い払った。

敵役
レオにはモドキ、シャッポにはダイフクという敵役がいる。共に敵役にやられて怪我をした経験があるが、その後モドキもダイフクも穏やかになって殆ど敵意を見せなくなった。レオはやがて怯えが消えて、モドキに会うと(スタッフがいるので)唸りまくる。一方シャッポはひたすらダイフクの影に怯えまくった。

恋行動
レオは去勢し、シャッポは未去勢。レオは手術前はミケチビに言い寄ったが見事に失敗。その後は手術したので発情なし。子猫だったシャッポは、1才強で失踪するまで発情しなかった。シャッポの失踪が初めての恋行動だった可能性はある。

彼女
レオは当初店に通っていたミケチビに言い寄ったが振られ、去勢手術後の生活が安定してきた頃に会ったミセミケにも恐がられた。一方、店時代のシャッポはまったく女っ気のない生活だった。

日常生活
レオは夜(非営業中)だけ観葉・ギフト室にお泊り。シャッポは何回か事務所に泊まらせようとしたが人がいなくなると大暴れし、自傷事故の懸念があったのでお泊りを諦めた。当時は、まだ観葉室・ギフト室に泊まらせることは許されてなかった。なのでシャッポは店に居ついたノラという立場だった。

レオの寝床はギフトコーナー(レジ室)にいくつか置いてある

性格
レオが店に来たときは1才弱。人は恐がらないが寄って来られると逃げるいわゆる"寄り逃げ猫"だった。今では一部の人には抱かれても平気。シャッポは警戒心の強い子猫で、店に来たときも1ヶ月以上姿すら見せなかった。一度会ってからは急速に懐いて人を選ばない甘えん坊になったが、その後いじめに遭い、再び警戒心が強くなった。
**********

こうしてみると、レオはシャッポと比べて随分待遇が改善されているんだなと思います。去勢によって、命すら顧みない野生の法則(恋行動)から開放されたのは大きい。自分があまり干渉しなくなったのも大きな違いだ。自分としてはこっちの方が日が当たるとか、お子さんが来たので避けた方がいいとか気配りのつもりでも、シャッポにしてみれば余計なお世話だったに違いない。

もしシャッポがレオのような環境だったらどうだろう。まあ、今更考えても詮方ないことではあるけど、シャッポもレオのように手術を受けて抵抗感のない大部屋でお泊りしていたら、状況は変わっていただろう。


ご飯待ちのニャー(手前)とシャッポ

被保護生活を強いるのだからある程度の拘束はやむを得ない。でもだからと言ってネコ族本来の生活スタイルをおろそかにしてはいけない。彼らの尊厳を十分に尊重し、配慮することで彼らのストレスや不安を解消する。それが対等なお付き合いの原点なのかもしれないな。

時折風来坊の顔を見せるシャッポだった(再掲写真)

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出会いがあれば別れもある ~シッポの生えた天使たち~

2018年10月21日 | シャッポ
ニャン好きのブログを拝見していると、顔見知りになったノラを何とか守りたくても思うようにいかず、結局消息を絶ったノラの行く末を慮る記事が目に付きます。そんなときは書き手と一緒になってそのノラの幸せを祈ってしまう。ノラの生き様は過酷と口では言っても、実際に目にしたり聞いたりすれば心中穏やかではいられません。

ノラ猫と何らかのお付き合いをしてる人は結構多い。だが家猫と違ってノラは自由だから、ノラとの付き合いは対等です。嫌気が差せばあっさりとGood Bye. 残された人間はノラの身を案じたり嫌われた理由を調べたり、そりゃあ切ないもんです。自分も、シャッポに去られた時はその切なさを嫌というほど味わいました。


愛くるしいシャッポのいた時代は思い出になりました

でも最近になって、シャッポとの出会いを偲んでいるときにふと思い出したのです。お客さん情報によれば店に来る前のシャッポは公園のエサやりさんを頼ったり、別のお店でお客さんに食べ物をねだっていたらしい。そしてたまたまこの店に迷い込んだのがきっかけて、我々との付き合いが始まった。

どんなノラとの付き合いにも最初に出会いがあるのです。その出会いの前には、他の誰かとの別れがあったに違いない。シャッポが公園のエサやりさんや他のお店に別れを告げて、この店に来たように。そしてこの店とお別れしたシャッポは、放浪の旅を経てどこかで新しい出会いを得て、相変わらずあのラッパ声で癒しを振りまいているのではないだろうか。

もちろん事故や病気など意志に反した理由の場合もあるだろう。でも、信じたいじゃないですか。ノラってのはそうやって、結果的にいろんな人の心に幸せを配ってるんだ。そう、シッポの生えた天使なんです。


出会った頃は警戒心が強くなかなか写真に納まらない子猫だった

シャッポが唐突に行方不明になってから1年と10ヶ月。あの時は何ヶ月も足を棒にして探し回った。警察や清掃局など所轄の関係局には何度も問い合わせしてお友達になった。何より、お店のニャン好きお客さんの強力な情報網をもってしてもわからなかった。店頭で軽い虐待に遭って以来、見知らぬお客さんを怖がるようになったシャッポがそう簡単に連れ去られたとは思えない。結局シャッポは新天地を求めて、この界隈この街にはもういないのだと思います。


店の看板猫になったニャー(手前)とシャッポ

2年近い歳月を経て、ようやくシャッポのことを冷静に話せる自分がいます。シャッポからはいろんなことを教わった。何より、ノラ保護を始めたばかりの自分に、そんなに単純で簡単な話じゃねえよと教えてくれた。ノラの問題は奥深く、その深い底には人間のエゴという闇がある。ノラの一匹一匹がその闇を背負っている。だから、ノラ保護活動はその闇との闘いでもあるのです。

でも、闘いばかりじゃ疲れちゃう。疲れたときには一服の清涼剤が必要です。ノラ保護ボラにとっての清涼剤は、何と言ってもノラが幸せになった話。そんな話が満載のサイトがあります。しかし今日はシャッポの話で終わりたいので、サイト紹介は次の機会に。

10ヶ月振りのシャッポカテゴリー更新でした。
(写真はすべて再掲です。)


家猫(お泊り)を拒否して風来坊を貫いた



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あれから1年 ~シャッポ:自由を愛した風来坊~

2017年12月21日 | シャッポ
あれは昨年の、今日のことでした。
シャッポが唐突に消息を絶った。当初は戻って来るに違いないと思いながら、事態は本格的な捜索へと深刻化していった。そのうちシャッポがいた頃の店の光景が色あせてきて、次々と新しいノラが現れる中で時代も無情に変化し、そして、いつしかシャッポは過去の存在となっていました。

その過程でいろいろな思いが頭を過って、とにかく考えさせられた。ノラを幸せにするとはどういうことか、シャッポは何を望んでいたのか、自分は彼の信頼に応えられなかったのか、何故、どうしてシャッポはこの店を後にしたのか・・・。残されたのは、シャッポの理解者になろうとして結局なれなかった自分でした。

今は、ノラの理解者のような書き方を自嘲しています。自分にはその資格がないから。それに、家裏で暮すイエミケの2匹のチビたちを見ていると、生まれながらに備わったそれぞれの個性を強く感じます。ひと口にまとめてニャンコたちのことを語るなんて、やっぱり無理なんだよな。

ノラたちと付き合い始めて、次から次へと押し寄せてくる出会いに感慨に耽っている暇すらないこともわかった。自分はそのひとつひとつの個性とも向き合おうとしているのだから、手馴れたボラさんたちなら呆れるくらい悠長なやり方なんだろう。でもこうして自分の経験を綴ることで、ノラたちを理解する上で少しでも役に立てばと思うのです。

これからもシャッポのように、離れていくニャンコはいるだろう。今の接し方では、自分は選ぶのではなく選ばれる立場だから。先月、行方知れずだったモドキと4ヶ月振りに再会したことは心強かった。シャッポも、どこかで達者で暮らしている可能性がぐっと高まったからです。シャッポと暮らした8ヶ月間、本当に沢山の思い出を残してくれました。


以下に、これまで使ったシャッポの写真のうち主なものを編集してみました。実はシャッポの写真は他にもかなりの量があるのですが、ここには自分にとって思い出深い写真が集まっています。特に冒頭の写真、チビがいなくなった夜(そのときはまだ事故死と知らず)にチビを探し続け、PCの中のチビの姿をいつまでも追い続けたシャッポの姿は忘れられません。

                  シャッポ:店生活の軌跡             
     
      
     
     
     
     
      
     
     
     
      
     
     
     
               
    

               3匹(ニャー、チビ、シャッポ)
              

                   シャッポとチビ
              
     
      


                   シャッポとニャー
              
     

                  シャッポとダイフク
              


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猫らしく生きる ~シャッポの教え~

2017年08月10日 | シャッポ
シャッポが突然消息を絶ってからもう8ヶ月になります。
シャッポは自分の後追いニャンコでした。しかし彼の信頼に十分に応えなかったから、このブログの初記事でも書いたように、ニャンコは黙って離れていくだけなんだ。これまではそんな後悔ばかりでした。

しかし自分が書いてきたシャッポの記事を読み返して思うのは、思い込みが先に立って冷静な見方に欠けていたかもしれないということ。当時は別のカテゴリーで「ノラの矜持」や「ノラの本懐」を書いていた。シャッポは人間じゃないのに、感情移入しすぎたのかなと。

              
              プリンターの上でくつろぐシャッポ

反省:自分は本当に猫族を理解しようとしていたのか。
ニャンコはニャンコ。彼らを支配している法則から逃れることはできない。多くの専門家(動物学者)たちの見解を踏まえて、彼らの法則について学ぶしかない。そう、ニャンコ自身にとっては、野生であるかノラであるか家猫であるかなんて眼中にないのだ。

それはテンちゃんが教えてくれた。あの超甘えん坊も、猛獣のような凶暴性も、紛れもないテンちゃん自身だ。彼はそのどちらにも瞬時に、そして可逆的に変わってみせる。

              
             店の向かいにある自動車売り場にて
              (そこのスタッフさんともお友達に)

シャッポが消息を絶ったとき、警察や清掃局にはさんざん確認した。それは今でも続いている。事件事故じゃなくても、連れ去りとか人知れず果てた可能性もある。でも今は、やはり自分で出て行ったのだと思っています。シャッポとしても不本意だったに違いないけど。

その理由は単純で、ニャーを襲いだしたときと同じだ。前回書いた転嫁行動のような難しい話じゃなく、シャッポはただ、やっとの思いで得た自分の生活を守ろうと必死だったのだ。ニャーがいなくなった直後のシャッポはすごく安定していたけど、長くは続かなかった。

当時のニャンコ日誌を見ると、ニャーをわが家に移した半月後くらいから再びダイフクが来るようになった。それまでチビの敵と追い払っていたダイフク。シャッポも殺されかけたことがあった。そのダイフクが夜遅く来るようになって、見かねたK君が時折食事を与えていた。その頃のダイフクはマーキングもせずシャッポを見ても唸りもしなかったので、シャッポと共存できるのではと、店では再び食事を与え始めたのでした。(ダイフクカテゴリーの最初の記事に写真)

実際、当時はスタッフが知る限り2匹の間で争いはなかった。でも深夜はどうだったのか。シャッポがいなくなった日の朝、自分に抱かれながらダイフクに向かって唸っていたのを思い出します。ダイフクは敵意がなさそうだったけど、シャッポにすれば相手がまず過ぎた。暖かい寝床も食べ放題のご飯も甘え放題の事務所も、諦めざるを得なかったのではないか。

              
             店の正門ゲートの前にあるベンチ下で
                (ダイフクが再び来始めた頃)

シャッポには教えられたことが多い
ノラたちのために何かをしようと思い立ち、店での出会いをきっかけに保護したつもりが、チビは事故で失い、シャッポは行方不明になった。いずれも、猫族としての彼らの行動原理をしっかり理解していなかった自分の考えの浅さが原因です。

どうすればよかったか。
まず第一に、シャッポのダイフクに対する恐怖心を理解していなかった。特にシャッポとダイフクを同等に扱ったために、シャッポは後ろ盾がなくなって、この店を諦めざるを得なくなった。もちろん"同等に"なんてことはなかったけど、シャッポからすればそう見えたに違いない。

つまり、保護者の意志をもっと明確に伝えるべきだったのだ。ニャーを家に移動したときにシャッポも去勢して、本格的に保護すべきだった。お泊りを嫌がったシャッポを「ノラの矜持」などと考え過ぎないで、本人(猫)のためと割り切って決行していれば、今のテンちゃんのように、安定した生活の中で思い切りニャンコの本分を発揮していたのではないだろうか。

今はただ、シャッポがどこかで達者でいてほしいと願うばかりです。

              
             グルーミングばかりしていたシャッポ
     (消息を絶つ2週間くらい前、このサインにも対応できなかった)


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