冬の間オジンベッドの中心的存在だったモドキ、暖かくなって恒例の場所替え開始。
定期的に居場所を変え、決めると殆どそこから動かないというモドキの生活スタイル。
今やわが家は隅々まで知り尽くしている。さて次はどこにするのやら。

まずはオバン部屋、でもここは本命じゃなさそうです
(上左、右にちび太、下にサクラ)
自分にとって、モドキはとても思い出深い猫。
モドキとの出会いは8年前の2月、前年末に消息を絶ったシャッポを探している時だった。
初めはシャッポが戻って来たのかと思ったが、人を避けて逃げるところが違う。
3月になってようやくその姿を確認すると、シャッポよりむしろニャーに似ている?
それでついた名前が「ニャーモドキ」。
その後、推定1才弱くらいの若猫はどんどん店に溶け込んでいった。
しかしその頃には、1月に保護した老猫テンちゃんが2代目看板猫としてデビュー。
モドキは通いで、もっぱら夜の訪問者となりました。

一時は餌ストック場を選んでみたけど、頻繁にどかされるので断念
それからのモドキは、周期的に店に近づいたり離れたり。
スタッフにも慣れ、店に居ついて"店の子志願"と思える時も何度もあった。
かと思えば2ヶ月ほど姿を見せなかったり。
そんなことを繰り返すうちにノラとしての貫禄をつけ、ついにはボス猫になった。
店の子候補でありながらいつもタイミングが悪くて実現せず、
テンちゃんの後継看板猫の座を後から現れたレオとココに譲った。
モドキはノラ道を極めながら、ココレオのライバルとして店に来続けたのです。

次に選んだのは(旧)ヒョウケージの上、ヒョウ(奥)が合流しています
いよいよ店をたたむことになった一昨年の秋、最初に保護したのがモドキだった。
あの時は長年の懸案事項を果たすことができて本当に安堵した。
一方で、ノラとしては生活が安定していたモドキの自由を奪ったことへの罪悪感も。
わが家でのモドキはとても威圧的で先住猫たちに怖れられた。
実際、店でライバルだったレオやダイフク、それにニャーとは事あるごとにやり合った。
それでも隔離はせず注意しながら見守っていると、モドキの方が変わって来た。
ボス猫の威厳はそのままに、でも他猫に手を出さなくなったのです。
モドキはどんどん変わり、相手に手を出されても逃げるほどになった。
怖くて逃げるという感じではなくて、応酬するのが面倒臭い?
もともと猫というのは、平和を愛し諍いを嫌う動物なんだ。
やがて周囲もモドキに安心し始め、モドキはわが家猫社会に溶け込んでいった。
今ではヒョウをはじめ、ココやサクラにも慕われる存在となりました。

モドキが選んだのは、ヒョウケージの奥にある(旧)ココレオケージの上
(モドキの奥にヒョウ、ケージの中にココ)
今、モドキはわが家で自由気ままに過ごしています。
保護者を怖れることもなく、すぐ横でも平気で寝ます。
でもノラ時代のプライドは忘れず、手を近づければ攻撃してくる。
悩みの種と言えば少しデブり過ぎたこと。身体を舐め回してハゲを作ること。
ノミ駆除や痒み止め投与を繰り返してもなかなか直りません。
家猫暮らしがストレスなのか、それとも慣れたのか、それはモドキにしかわからない。
ノラ時代の後半は世話人が多くいて食べるのに困らなかったモドキ。
そんなノラの自由を失って、その代償として何を得た?
もしそれが人の愛を肌身に感じることなら、家庭内ノラというのは実に不憫な存在だ。
保護者から見れば家猫は安心安全だけど、それは猫の価値観にはないのです。
さてモドキ、いろいろ検討して、新しい居場所を(旧)ココレオケージの上に決めました。
モドキを慕うヒョウがいつも一緒。
水飲みとトイレ以外は下りることなく、ご飯やおやつは保護者が運んでくれる。
まあ普通のノラから見れば夢のような生活だと思うのですが。
悩みは圧倒的な運動不足。
そのうちケージに上れなくなっちゃうぞ。

最近はケージに入ってココとくっつくことも度々