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「コールドゲーム」荻原浩

2014年04月02日 09時15分01秒 | 読書とか

「コールドゲーム」荻原浩 2002講談社

中二でのいじめの逆襲が4年後に始まった。

復讐を止めさせようと、廣吉を探すが・・・

すでにゲームは詰んでいた。
中学2年、いじめという事実による罪悪感。
これは生涯無くなることはない。
生涯、忘れられない形となった。

 

復讐者としては相手の大切なものを狙うと思うのね。
だから、一番の標的にする奴の女が妊娠していたらどうする?
廣吉は観察していたんだよね、ずっと。
つまり、タイミングが違えばもっとやりきれない状況も考えられた。
書かれなかった危うさも、大人の読者なら気付くだろう。
(元担任の家への放火についての言及(P268)で、同時に気付く人も多かろう)

ニュースにならない形で、もっとうまい具合に、いじめへの復讐は毎日のように全国で行われているのかもしれない。
そして、いじめていた(見ないふりをした)ことを忘れたまま、復讐される日が誰にもいつ訪れるか知れたものではない。
あなたに起こる小さな災い、それはいつかの復讐なのかもしれない。

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