「孤独論:逃げよ、生きよ」田中慎弥 2017徳間書店
「おわりに」というあとがきで口述筆記であることを記しているが、最終的な責任は本人にあるわけです。
はい、私はかなり不満でした。『え?田中慎弥の文章か?なに、この自己啓発本の寄せ集め』っていう感じ。
まあ、それでいて田中慎弥的な考え方はそうだろうと思うよ。
いきなりのお前らは奴隷だ!的な始まり方で、『なぜ奴隷じゃダメなんだ』と反発を覚える。
「逃げてもいい」なんてのはまさに流行りの自己啓発本的な主張だし、中途半端でらしくない。まあ、口述ではそんな感じになるのだろう。
ってか、誰に言ってんの?((自覚ありなしにかかわらず)苦しんでいる人向けなんだろうけど、あいまいだ)
机上の空論、頭の中だけの屁理屈・・・あ、へ理屈は田中慎弥の得意じゃないか!これはいいんだ。そうしたらちゃんとひねりなさいな。
説得力がねー・・・ははは、本人も自覚しているだろうな。
P76/77はいじめられている若者へいいことを言っているが、それを認めながらも『それはお前の役割じゃないと思うぞ』と思う私は間違っていないと思う。それこそ小説作品で表現して見せろってな。
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