「安部公房全集004 1953.10-1955.02」 1997新潮社
「飢餓同盟」「不良少年」「制服」
全集で読むのでなければ、わけが分からず読みたくもないような作品たち。
嫌いではないが、作者を知らなければ読み取れないのは読者が悪いんですかね、安部先生。
エッセーなんかは読み流しの時間つぶしと思っていたが、まとめて読んでいくとそれなりに作者を知っていく重要なツール(記録)ではある。それが作品を形成する材料を書いてあればなおさらだ。そして時代もそこに書き残される。
で、わかったつもりになって読んでいくんだけど、もう、面白いのかどうかわからなくなっている。
一応、安部公房の世界に捕まっているんだろう。
全巻(30巻)読むつもりだよ。
え~と、楽しんで読むのが正しいと思っていたんだけど。
う~ん、どこへ連れて行かれるんだろう。
P481の「社会主義への道を行く」では、61年前にも政府の国民への仕打ちが酷かったことがうかがえる。当時もデフレだったので、労働法に手を加えて低賃金で多くの人間を雇えるようにしようとしているとある。今の安倍政権とやっていることは同じだ。失業率を下げるという目先の数字だけのため、またはお仲間の大企業経営者のための、労働者・生活者を無視した政策を押し通す。
P492「猛獣の心に計算機の手を」(「小説の書き方」批判、手ほどき)
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