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「断る力」勝間和代

2014年08月21日 13時25分29秒 | 読書とか

「断る力」勝間和代 2009文芸春秋

断る力とは、割り切る力。

自分の軸を定め、
自分の人生を生き抜くために、
気持ちよく自己主張をしながら、
相手の能力を引き出し、
長期的ないい関係性を築く力。

「得意」「不得意」を分け合い支えあう

一生懸命に何かを得ようと構えて読むと、自分には関係のない若いキャリア志向の人に向けての啓発本なので腹が立つ。「この、爬虫類か深海魚みたいな顔のオバハンが偉そうに」と。読まなきゃいいんですよね。でも、これをエッセーとして読んでいくと、楽だし納得することも多い。まあ、条件付きみたいな話ばかりなので、裏表でどっちがいいのかは判断がつかないね。

しばらくは『いやな人間になることのススメ』かと思って読んでしまったが、コミュニケーションの割きりの話だというあたりから『生き方の問題』として抵抗が無くなっていった。まあ、私的には「コモディティ」の考えないで済む思考停止の幸せを信じるので、みんなが「スペシャリティ」を求める必要はないと思っている。勝間さんが自らのファンとして想定しているのが、「スペシャリティ」を目指すキャリア志向の主に女性なのでしょう。それ以外の人はほぼ無視していいと、まあそうこの本の中でも言っているわけで、私はその無視される一人ですわ。

amazonのレビューで評価が分かれるのがわかるわぁ。

断るには自己責任の概念が必要だというが、まあ、馴染まないわなぁ。
正しい自己評価・・・これも難しいなぁ!
断るには、その分野の知識と知恵を蓄える必要がある。
断る理由の説明と代案の提案で、中長期的な良い関係の維持。
普通に読み飛ばすと簡単そうな話に見えてしまうが、実は実践しようとするととても難しい話なのでした。
勝間さんはすごいなぁ(棒)

「断る力」や「交渉力」がないと幸福になれない社会になってきたというが、それは幸福の定義の問題が生じてしまうわけですから、勝間さんの価値観ではそういうことなのだな。

P288で『NOという能力を失いつつあるサインかもしれません』などと言っていますが、逆でしょうね。強者(政治・官僚・企業・メディア)の暴走、利権争い、天下り、食品偽装、不正流通、それが表に出てくるのは、NOという力が増しているからではないでしょうか。NOという力が失われていけば、そういったことは表に出なくなるはずでしょう。まあ、これは「NOという能力、断る力」の必要性を高めるためのおまけでしょうから、それを否定しても「断る力」の必要性を損なうものではないですね。

 

私のようにむやみに断り続けた結果は、この本のいう所とは逆のコミュニケーション不足による対立、そして関係の崩壊を招いてしまったわけで・・・「正しく断る力」が無かったんだなと再度認識するのでした。

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