「「フクシマ」論 原理力ムラはなぜ生まれたのか」開沼博 2011青土社
ああ、『鉄コン筋クリート』=原子力ムラに見えた。けど、社会の力関係が発生するところにほどこでも同じ動きがあるんだろう。
戦争が地ならしをした原子力ムラ。だが、戦争が無くても地方の貧困の認識が生み出したことだろうと思える。
地方の自動的かつ自律的・自発的な服従
固定化して変えられぬ依存状態
テレビの普及による”欠如”認識、相対的貧困の認知~抜け出したい~
国にも欠如と後進意識
中央のための対内的な植民地化~下位集団の外部化(奴隷化?)~
ああ、ふるさと納税にもちょっとかすっているかも。
っていうか、権力と庶民の間に存在する組織とシステムの変わらぬ関係かも。ってか。
最後の20ページ弱の補章が3・11後であり、そこまではそれ以前の論文。
3・11から1年以内に読んでいたら、たぶん批判的に読んでしまっただろう。今なら冷静に納得して見られる。原子力ムラに住む人たちの意識にも、多少は考えが至るようになってきていると思える。しかし、それでも行政への不信は変わることがない。