きょくたN日常事態宣言

パンデミック
ずっと自宅待機
でも手洗いうがいマスク換気

「アンダーリポート」佐藤正午

2013年05月25日 23時59分23秒 | 読書とか

「アンダーリポート」佐藤正午 2007集英社
『青春と読書』2005年10月号~2006年10月号加筆修正

匂いの記憶、交換殺人(ヒッチコック)、正義、時効、手袋

真実を求める欲求は東野圭吾ばりだが、社会(職業)的抹殺への畏れはさっぱりしている。感情が平面的なんだな。

女性にタバコを吸わせるのは、匂いとの関連か、禁煙社会への反発か。

「人と出会わないように注意すれば、不幸に見舞われる確率もぐっと下がる」
出た!

やってはいけないことには必ず何かしらの邪魔が入る。それがなければ、それは正当な行為。

苦しんでいる人の過去を暴き、さらにその人たちを苦しめる行為にはどういう結末が待っているのか。
悪意はない。知りたいだけだ。しかし、それにどんな意味がある。
彼に訪れるのは社会的な死か、肉体的な死か。
彼はその可能性を認めつつ、現実としては認識していないだろう。
旧友のように迎え入れてもらえると勘違いしているのか。
それとも、破滅を求めているのか。

それとも、
あっさり、
大人としての対応で別れるのか。
その時だけの話として。
お互い、もう忘れようと。

できないよね。

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20130525

2013年05月25日 19時30分37秒 | ニュース7

2013年05月25日(土) NHKニュース7

  • 茨城県東海村J-Parc 男性研究者4人被曝(さらに増える見込み)、放射線事故発表遅れる!!!!! ※26日、被爆者30人に!さらに増える見込み~矮小化のたくらみで、さらなる批判を受けることに。ううう、原子力村の人間は事故から何も学んでいない…
  • 安倍総理ミャンマー訪問
    • ミャンマー、中国依存見直しへ
  • 三陸復興国立公園 とりあえず30年くらい経ったら行ってみたい。
  • 大阪体育大学新入生の40%が「ある程度の体罰は仕方ない」と回答
  • 秋田漁船一斉休業「円高、燃料高!」
  • 維新の会、橋下発言と選挙方針
  • 中国、株価下落でアベノミクスに注目
  • 全柔連理事わいせつ行為謝罪 ああ、スキンシップのつもりだったんだな
  • パキスタン 通学バス爆発
  • 大相撲夏場所14日目 全勝対決
  • プロ野球交流戦6試合
  • サッカーJ1 第13節8試合
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「5」佐藤正午

2013年05月25日 18時59分34秒 | 読書とか

「5(ご)」佐藤正午 2007角川書店
『野生時代』2005年1月号~2006年4月号

「Y」と同じように現象(記憶術)を解明しようとする姿勢は無く、ただそれを受け入れていく。
まあ、『変わらないものは無い』と言いたいわけで、現象はそのためのおまけだから。

「あたりまえなの。スープが冷めることは、自然なことなのよ」

ああ、「老いを認めたがらない社会とその中の人々」、そしてそれを強く意識する作者の姿が覗き見られる。

しかし、楽しめて読めてしまったな。
主人公がバトンタッチするような形は、短編でも行っていたよね。
サブ主人公から始まって、『わたし』に主体が移るという。
今回はさらに、その体験する権利まで譲り受ける。

一番の理解者になりそうな若い彼女を、引きとめようともしない姿勢。
面倒くさいんじゃない。大切だという気持ちも伝わってくる。望みさえすれば引きとめることはできる。
それは変化を受け止めた大人の景色か。
ただの優柔不断でもなく、相手の将来を慮っての思い遣りだけでもなく、そこには自然に冷めたスープの静けさがある。
まだ冷め切っていない、温い(ぬるい)スープのまどろみに純文学が透けて見える。

 

P37「そんなのはまともに日本語を読めない読者とおなじだ。僕が喋ることをもっと身を入れて聞いてみろ」いや~ん!

「現役の読書家」・・・職業『読書家』をイメージしちゃいました。あり?

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「携帯メール小説」・・・

2013年05月25日 11時11分11秒 | 読書とか

「携帯メール小説」佐藤正午/盛田隆二/「きらら」編集部選 2006小学館
『きらら』『webきらら』2004~2006年

佐藤正午の作品は、たぶん「正午派」(2009)にも収録されていたと思う。読んだ覚えがあるから。

携帯小説なんてくだらないというイメージがあったので、期待はしていなかったがまあ、いろいろとアイデアがありますね。
人によって好みはあるだろうけれど、私はひねりの利いたものが大好き!そういう意味では、選者の作品よりも面白いものが多かった。

「ベラボー夫人」 うん、ベラボーだ!次に似たようなものを読んだらくだらないと思うかもしれないが、今回は笑って、納得(感動)して、笑った。

「うなずく」なんて、笑いながら青ざめたよ。なんでもうなずいちゃダメだろ!

「雪国幻想」 おしい!もう、その『消火器』が落ちでいいじゃないか!そうすればドキドキしたまま終われるのに。

「台風コロッケ」 そうだよね。台風なんかでコロッケを用意するなんてばからしい。けど、『おいおい、独り占めかよ』という落ちと、それによってコロッケを食べたくなるという展開は納得です。

「スカートの中」 はははっ!下ネタ風のひっかけは悔しいけど、(自分を)笑えるね。

「星野ハイツ202」 裏切りの展開は面白いが、後半はいらないね。

「バトル」 こ・・・これは・・・『女は嘘をつくものだ』という開き直り!女性不信の反対側を行く!ある意味すごいな。

「牛乳嫌い」 人乳好き・・・浮気現場を見られた言い訳…使えるかも?

「ストレス」 カラオケは、実は≪プチ家出≫なのかも。

「このあと、女は男を突き飛ばし、トラックに撥ねさせました」 これは短編小説、長編調節にも応用できるナイスなアイデアだ。超能力か、手品とやらせか、どちらにしてもそのあとの女の行動はタイトル通りで正解だろう。間違っても、「ナイスアイデア」とか喜んで、この作品のような形で結婚を迫ってはいけない。

「雪の降る夜」 鶴の恩返し…そうなるよね。若い男のところへ間違ってきちゃったら。ってか、中国での鳥インフルエンザの始まりも、そういうことじゃないのかね?

「カマタさん」 当たり前の身構えるべき作品であるのに、迂闊にも油断していた!なるほど、そこへ向かっていたのか!

 

やっぱね、恋愛がらみが多くなっちゃうよね。
webで読む(買う)場合はお気に入りだけのフォルダーみたいなものを作れたりするんだろうか。あるといいな。自分選の編集本として。

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