おかまのよろめき

現役おかまのお店日記&趣味のはなし

メルモ2

2008-12-18 09:54:47 | Weblog
T社長のアフターで出会ったオカマのメルモ

中華料理店で眠気に襲われ

社長の膝に頭を乗せて眠り始めた

長時間の労働で疲れ果てたようだ

屈託のないスマイルで陽気な性格の彼女が

無防備な姿を晒している

そこがまた社長にはグッと来た様だ


「こいつとホテルに行きたくなった」

心の中では“食っちゃえ、食っちゃえ”と思ったが

「でも初めてなんだから、社長も紳士で居てね」と

メルモの貞操を慮るフリをする私

再来年、還暦だと言うのにまだまだ現役バリバリなのだ

以前もこの中華料理店の座敷で

横座りした私の足を見て

「こういう足に女を感じるんだなァ」

などと嬉しいセリフを吐いてたっけ

50デニールのタイツの下は一週間も剃っていないスネ毛が

とぐろを巻いてると言うのに…


「オカマを相手する場合、どうすれば良いんだ?」

フカヒレを食いちぎってる私に小声で聞いてくる

「社長、メルモは十分に心は女なんだから

 普通の女を相手する時みたいに優しく扱ってあげて」

「ケツを掘れば良いのか?」

メシ食ってる時にそれはないでしょうに

「それは合意の上で決めて頂戴」

彼は、寝ているメルモの耳元に何か囁いている

「オマエは掘られる方なのか?」

まったくムードもへったくれもない

でも、そんな質問をする社長の気持ちも解る

なぜなら、以前飲んでる最中に

彼が酔った勢いで私を誘って来た事があったのだ

当然お断り申し上げたのだが

「アタシ、受身じゃないけど良いの?」と答えた

「何だ?オカマなのに掘るのか?」

「そうよ、オカマだって後ろだけじゃなく

 前も使える場合があるのよ」

「じゃあ、オマエは両刀って事なのか?」

「違うわ、女の子は相手出来ないのね
 
 男のケツだけ掘るワケ」

我ながらホントにはしたないと思うのだが

そうでも言わないとマジで襲われそうな雰囲気だったのだ

「何だよ~、だったらそう書いとけよ」

「えっ?どこに」

「胸に“掘る方”って名札しとけ!!」ですって

そんな笑い話をした事があるので

メルモがネコである事を確認したかったのだろう


「社長、彼女はこんなに女っぽいのよ

 タチなわけないじゃないのよ」

「そうだよな、胸はパットだし、チン○も付いてるって言ってたけど

 女になろうとこんなに努力してるんだから掘られる方だよな」

自分に言い聞かせるように社長は頷いた

「でも社長、何でオカマと寝たいの?」

性転換のニューハーフとしたいって言うのなら何となく解るが

もしやカマ好きなのだろうか

「オカマが醸し出す女の部分にグッとくるんだよ」

よく解らない答えだったが、まあどうでも良い

取り敢えずメルモに尋ねてみる

「ねえアンタ、社長がホテル行きたいって言ってるよ」

う~ん、と寝ぼけている

「大丈夫なの?」

「もう少し眠らせて…」


「それでどうなんだ…」

社長はオカマを悦ばせる為にはどうすれば良いのか

しつこく私に聞いてくる

「だからァ、成り行きに任せるのよ

 彼女だって15やそこらの子供じゃないんだから

 いざとなればリードしてくれるわよ」

面倒臭いから適当に答えておいた

それよりも店内はランチタイムを迎えようとしていて

混みはじめた

私もそろそろお暇しなくては明日に差し支える

「社長、頑張ってね」

そう言い残して外へ出た

太陽の光が眩しく降り注いでいる

自宅に戻って眠れる時間は3時間くらいだろうか

今夜は忙しいだろうか

残してきたメルモを気遣う余裕はとっくに失せていた










 

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