自室にて更新している
今日は19時過ぎに
近所のスーパーに行って来た
蒸し暑い日が続いていて
キッチンで何かを作る気にもなれず
弁当や惣菜を買うのが目的だ
以前ならお米くらいは炊いていたのに
それすらも億劫になってしまった
せいぜい冷凍のピラフや炒飯を
フライパンで炒める程度だ
それなら惣菜だけ買って来れば良い
地階の売場に降りて
品物を選んでいたら
私の目の前を通った男性に
イイ男センサーがピピッと反応した
Tシャツに短パンと言う
いかにも部屋で寛いでいる様な
ラフな格好である
しかし薄い生地の下には
明らかに鍛えられた筋肉が隠されている
それはTシャツの袖から半分覗いた
上腕二頭筋から察知出来る
髪の毛は短めだが白髪交じり
知らず知らずの内に
彼の後を距離をあけて追っている私
後ろ姿から40歳前後と推定
左手の薬指にリングはなかった
不自然にならない様に近付いて
Tシャツの胸元をチェックしたら
案の定、筋肉で盛り上がっていた
このスーパーの近くには警察署や
警備会社の寮もあったはず
時折、彼の様な体育会系容姿の
2~30代男性を見かけるのだ
もう私の心はロックオンされて
付かず離れず状態で彼の近くをウロウロ
だが、ずっとこの時間が続くわけもなく
泣く泣く私はレジへと進んだ
会計の間も
近くの菓子コーナーに居る彼の姿を
見失わない様にチラチラと確認
袋詰めする時も気になって仕方なかった
彼も会計を終えて
袋詰めスペースにやって来た
その際に私のすぐ横を通って
少し離れた場所に移動した
ずっと彼を見ていたかったが
そうも行かずに同じフロアの薬局へ…
私が愛用しているマスクを購入して
店を出てエスカレーター手前のベンチ
思いの外、荷物が多くなり
少し休憩をする為と
この期に及んでも
まだ彼を目に焼き付けておきたいと
しばらくまちぶせ状態
この店は駐車場がビルの上階にあるので
近隣からの車利用者が多い
その場合はエレベーターで直結の
駐車場へと向かうので
エスカレーター前で待っていても
意味がないのである
彼はきっと車で来たのだと諦めて
私はエスカレーターで
1階出口へと向かったのだ
空はすっかりと濃いグレイに覆われて
夜の帳が下りようとしていた
来週もこの時間にまた来てみようかと
未練タラタラ足取りも重い私なのだった