おかまのよろめき

現役おかまのお店日記&趣味のはなし

寒さに震える朝

2010-04-08 16:27:22 | Weblog
今朝は一段と寒かった

風もあってかバス停で立っていると凍えそうだった

地元駅の改札を抜けたある場所に

去年辺りから二人の路上生活者が住んでいる

どちらも40代半ばから50代半ばくらいの男性だ

まだそれほど年季が入っていないので

傍に紙袋とダンボールがなければ

誰もホームレスとは思わないだろう


彼らは何故か微妙に距離を置いて

お互いのプライバシーを侵害しない

先に其処に住み着いた方が

風の影響を受けない一段奥まった場所を確保している

その場所は駅に向かう人たちが大勢通るので

いやが上にも彼らの生活の一部を垣間見てしまう事となる

また、すぐ傍にコンサートのチケット販売のブースがあって

日によっては早朝から寝袋に包まったり

小さな折り畳み椅子に腰掛けて順番を待つ人たちが

二人の縄張りの数十センチ先まで迫ってくる

しかし棲み分けがキッチリと出来ているのか

それとも暗黙の了解なのか

決してお互いの領域を侵食する事はないのである


今朝のように寒い朝は

彼らの様子がとても気になるのである

季節の変わり目は何かと身体も不調を訴える

彼らは栄養状態も良くはないだろう

いつもなら私がそこを通る6時前後に

二人は寝起きの時間なのか

それとも何処かへ出かけるのか

何やら支度をしている事が多い

しかし今朝は、何枚も重ねた新聞紙の下で

寒そうに身体を丸めて居たのだ

私はよっぽど鞄の中の使い捨てカイロを

差し出そうと思ったが

彼らにもプライドはあるのだ

決して物乞いではない

あの雪の日だって耐えて来たのだ

陽が差してくるまでの辛抱だ


やっと暖かくなったかと思えば

またすぐに真冬の様な寒さに逆戻り

この時期はいつもそんな繰り返しだ

桜はもうすぐ散るけれど

色んな人に分け隔てなく

春はやって来るのだ
コメント
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